外壁塗装は減価償却として計上できる? 耐用年数に決まりはあるの?


外壁塗装は減価償却として計上できる?

賃貸マンションのオーナーは、定期的に物件の手入れをする必要があります。「この費用は経費として計上できるのだろうか?」と悩んでいる方もいるでしょう。

そこで今回は、外壁塗装が減価償却として計上できるかどうかをご説明します。「減価償却と修繕費はどう違うのか?」と思っている方もいるでしょう。その違いについても、分かりやすくご説明します。

また、外壁塗装をしてその費用を減価償却したい場合は耐用年数に決まりはあるのでしょうか? マンションのオーナー様は必見です。

  1. 減価償却とは?
  2. ​修繕とは?
  3. 減価償却と修繕費、この場合はどちら?
  4. 外壁塗装の耐用年数は勝手に決めてよいの?
  5. 減価償却・修繕費として計上するメリットは?

1.減価償却とは?

減価償却とは?

減価償却とは、経理上「資本的支出」として処理されるお金です。たとえば、Aというものがあったとします。このAは、このままでは30円の価値しかありません。しかし、いろいろと装飾を施(ほど)こした結果、50円の価値がついたとしましょう。

このときに、装飾にかかった費用は「減価償却(資本的支出)」ということで、数年に分けて処理されます。つまり、価値を高めたり耐久性をアップさせたりするために使った費用は「減価償却」になるのですね。外壁塗装ならば、よりオシャレに見えるような色にぬりかえたり、防水性の高い塗料を使って外壁塗装をしたりすることになります。

外壁塗装は減価償却できるんですね。
はい。建物の価値を上げるために必要なので経費として計上できます。

2.修繕とは?

修繕とは?

では、減価償却とまぎらわしい「修繕」とはどういうことでしょうか? これは、文字どおり汚れたり壊れたりしたところを直すことです。このときに使った費用は「修繕費」として計上できます。外壁塗装ならば、外壁が汚れたり軽いひびが入ったりしていたので塗料をぬり直したということです。修繕費は、その年度の必要経費として一括で計上できます。

外壁塗装は修繕費でもあるんですね。
はい。たとえば、全体的に塗り直した場合は減価償却、目立つ傷や汚れを塗装で修繕した場合は修繕費として計上することが多いでしょう。

3.減価償却と修繕費、この場合はどちら?

.減価償却と修繕費、この場合はどちら?

外壁塗装は減価償却と修繕費、どちらでも計上できるのです。では、減価償却と修繕費の区別はどこでつけたらよいのでしょうか? この項では、具体的な事例とともにどのようなケースが減価償却(もしくは修繕費)に当たるのか、ご説明していきます。

3-1.単純に塗装をぬりかえる場合は修繕費

「外壁が汚れてきて、掃除をしてもきれいにならないのでぬりかえる」という場合は、修繕費として計上することが多いでしょう。特に、同じ塗料を使って同じ色にぬりかえる場合は、ほぼ修繕費として計上します。

3-2.塗料をグレードアップさせると減価償却になる場合が多い

しかし、塗料をグレードアップさせたり外観をよくするために外壁の一部タイル張りにしたりすると、減価償却として計上することが多いようです。汚れなどをきれいにする目的で塗装したとしても、塗料をより耐久性の高いものに変更した場合は減価償却でも計上できるでしょう。

3-3.工事期間が短かったり費用が安かったりした場合は修繕費

さて、こうやって具体例をあげても「修繕費か減価償却かどちらに計上してよいか迷う」という例も多いでしょう。そこで、より区別しやすい例として「工事期間が短かったり、費用が安かったりした場合は修繕費として計上できる」という規定をあげておきます。外壁塗装の場合は定期的に行う必要がありますが、それでも前回塗装してから3年以内に再塗装する場合や費用が20万円以下の場合は、修繕費として計上しましょう。

なるほど、より高い価値を建物に与えるために高級な塗料を使った場合は減価償却となるんですね。
はい。ただし、線引きがあいまいになりやすいので迷ったら税理士に相談しましょう。

4.外壁塗装の耐用年数は勝手に決めてよいの?

外壁塗装の耐用年数は勝手に決めてよいの?

外壁塗装は、定期的にぬり直す必要があります。外壁塗装の耐用年数は10年~15年ですが、これはあくまでも目安にすぎません。台風などの自然災害に何度も合えば、塗料の耐用年数は短くなります。

また、修繕目的でぬり直した後、それほど間を置かず価値や耐久性を高めるために外壁塗装をするケースもあるでしょう。では、耐用年数は個人個人勝手に決めてよいか?といえばそれは違います。耐用年数を何年に設定するかはあらかじめ決められているのです。詳しいことは税理士などに相談してください。同じ工事なのにわざと期間を分け、修繕費と減価償却の両方を費用として計上することは難しいです。

法律で耐用年数が厳密に決められているわけではないんですね。
はい。かといって短期間で何度も塗り直してはいけません。

5.減価償却・修繕費として計上するメリットは?

減価償却として計上するメリットと修繕費として計上するメリットとは?

では、減価償却や修繕費として計上するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか? この項では、減価償却や修繕費として費用を計上するそれぞれのメリットをご紹介します。

5-1.修繕費として計上するメリットは?

外壁塗装を修繕費として計上すると、その年度の必要経費として一括で計上できます。外壁塗装の値段はさまざまですが、大規模なマンションの外壁塗装を行った場合、かなりの金額になるでしょう。それを修繕費として計上すれば、節税対策に効果的です。

ただし、あまり高価すぎる金額を計上しても、節税できる額には限度があります。たとえば、塗料をよいものに替えるだけでも費用がアップするでしょう。化粧タイルなどを使えばなおさらです。何度も修繕費を計上したことがあるのならば、以前の修繕費との差額を比べられる場合もあります。

5-2.減価償却として計上するメリット

外壁塗装は決して安くはありません。ですから、売り上げが少ない年に修繕費を経費として計上してしまうと、利益がほとんどでないということになります。自営業をしている方なら理解していただけると思いますが、利益が出ない年というのは決して珍しいことではありません。しかし、銀行から融資を受けたい場合、利益がなければ融資を断られることもあります。

また、減価償却の場合は数年かけて計上していくため利益が少ない年は翌年に繰り越すことも可能でしょう。つまり、臨機応変な対応ができます。ですから、「銀行から融資を受けたい」という場合や「収入の幅が広く、一括で修繕費として騎乗すると利益がゼロになってしまう可能性がある」という場合は、減価償却の方がメリットは大きいです。ただし、すべての外壁塗装が減価償却として計上できるわけではありません。注意しましょう。

5-3.工務店とも相談しよう

賃貸マンションやアパートの外壁塗装を手広く行っている業者は、このような経費の計上にも詳しいところが多いです。ですから、工務店と相談して減価償却にする科修繕費として計上するかを決めてもよいでしょう。

また、マンションのオーナー様ならば、税理士とお付き合いがある方も多いと思います。ですから、迷った場合は税理士に相談してもよいですね。どの経費として計上するかによっても、税金の額が変わってきます。

それぞれにメリット・デメリットがあるんですね。
はい。ですから、迷ったら税理士に相談して、よりよい節税方法を教えてもらいましょう。

おわりに

外壁塗装をした経費を減価償却として計上できるかどうかについてのまとめ

今回は、外壁塗装をした経費を減価償却として計上できるかどうかについてご説明しました。

まとめると

  • 外壁塗装は種類に夜よって減価償却として計上できる場合がある。
  • 汚れをきれいにしたり修復したりするために外壁塗装をする場合は修繕費となる。
  • 耐用年数は決められているため、自由に設定はできない。

ということです。

税金対策には頭をひねられている方も多いでしょう。このように、外壁塗装でかかった費用がどの経費として計上できるか知っているだけでも、節税対策になるのです。また、外壁塗装の費用が修繕費になるか減価償却になるかは、素人では判断できないこともあります。そのような場合は工務店や税理士など専門家に尋ねましょう。会社の売り上げによっても、メリットが大きくなる場合と逆にデメリットの方が大きくなってしまう場合があります。

また、修繕費として何度か計上した経験がある場合は、あまり金額が異なる額を計上すると税務署から質問される場合もあるのです。気をつけましょう。


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