マンションなどで行う大規模修繕工事とはどのようなもの?


一般住宅に比べてマンションやビルは耐久年数が長い、と思っている方は多いでしょう。
しかし、多少は長持ちしても鉄筋コンクリート製の建物にも修繕は必要です。
しかも、規模が大きいものほど「大規模修繕」が欠かせません。
そこで、今回は大規模修繕工事にかかる費用や必要性などをご紹介しましょう。
必要とはわかっていても、何とか費用を節約したいと考えている方は多いと思います。
その方法もご紹介しましょう。
大規模マンションに住んでいる方や、ビルのオーナーの方はぜひこの記事を読んでみてくださいね。

目次

  1. 大規模修繕とは?
  2. 大規模修繕の期間や費用はどのくらい?
  3. 大規模修繕を行うまでの流れとは
  4. 工事費を節約することはできるの?
  5. おわりに

1.大規模修繕とは?

大規模修繕とは、文字どおりビルやマンションの大規模な修繕工事のことです。
一般の住宅と同じようにビルやマンションも年月とともに劣化していきます。
特に外壁は太陽からの紫外線を直接受けるために劣化しやすいでしょう。
外壁の劣化というと「雨や台風などの自然災害が原因」と思われがちですが、実は紫外線が最も外壁を劣化させるのです。
さらに、外壁だけでなくマンションの外廊下やベランダなどの共有スペースも年月とともに劣化します。
これらの部分をまとめて直していくのが、「大規模修繕工事」です。
費用も期間もある程度はかかるでしょう。

2.大規模修繕の期間や費用はどのくらい?

大規模修繕の期間や費用は建物によっても違います。
たとえば、5階建ての雑居ビルと100世帯以上が入居するマンションを同じ期間で修繕することはできません。
つまり、大きな建物であるほど費用も期間もかかります。
平均して、2か月~3か月程度はかかると考えておきましょう。
また、費用も何千万単位でかかるのが普通です。
分譲マンションの場合は、一世帯あたりの負担額は平均百万円といわれています。
この費用は修繕積立費で賄いますが、足りない部分は徴収することになるでしょう。
ビルの場合は、オーナーが負担します。
家賃の一部を修繕費として積み立てておくと、いざというときに安心です。

3.大規模修繕を行うまでの流れとは?

では、大規模修繕はどのような流れで行うのでしょうか?
この項では、大規模修繕の必要性や着工性までの流れをご説明していきます。

3-1.大規模修繕はなぜ必要?

建物は、年月がたつにつれて劣化します。
内装の方が早くいたむケースが多いため、5年~8年ごとに修理するというところも多いでしょう。
国土交通省は築12年を目安に、1度目の大規模修繕を行うように奨励(しょうれい)しています。
ですから、新築でマンションを購入した場合でも、12年後には1回目の大規模修繕を行う必要があるのです。
現在では、築12年目~15年目を目安に1回目の大規模修繕を行うマンションが多いでしょう。
ビルも同じです。

  • そのときに、
  • タイルの浮き
  • 外壁の塗装 
  • 屋上やベランダの防水 
  • 結合部のシーリング

などをチェックして、修繕するのが一般的です。
「うちのマンションやビルは使い方がよいのか、全くいたんだように見えない」という人もいるかもしれません。
最近の塗料やタイルは品質がよくなっていますから、排ガスなどが少ない場所に建っていて自然災害にも合わなければ外見に変化があまり見られない建物あるでしょう。
しかし、それはあくまでも「目に見えないだけ」です。
特に、タイルが浮いていたり塗装が劣化していたりして防水機能が落ちていると、建物が内部かいたんできます。
つまり、建物の寿命が短くなってしまうのです。
大規模修繕はただ単にいたんだ場所を直すだけでなく、建物がどれくらい劣化するのか調査する目的もあります。

3-2.大規模修繕に取りかかるまでの流れとは?

大規模修繕は、工務店に「ではお願いします」と気軽に頼むことはできません。
マンションならば「大規模修繕委員会」などの特別な組織が作られる場合もあるでしょう。
大規模修繕は規模によって数千万~億単位のお金が動きます。
また、修繕場所が多くなるほどお金がかかるのです。
ですから、工務店と依頼者の間に専門の「コンサルタント会社」を挟むところもあります。
マンションをいくつも建築・販売している会社では、自社のグループ会社として修繕をする業者を持っている場合もあるのです。そのような場合は、その業者に依頼することになるでしょう。
コンサルタント会社とも話し合い、「どこをどのように修繕するか」を決めたら正式に業者に依頼します。
ここまででも、長い場合は1年~2年ほどの時間がかかる場合もあるのです。

3-3.工事が始まったら?

工事が始まったら、窓が開けられなくなったり洗濯物がベランダに干せなくなったりします。
それらをしっかりと住人に知らせておきましょう。
また、店舗が入っているビルの場合はお客が入りにくくなるかもしれません。
その対策も、しっかりと立てておく必要があるのです。
仮の入り口を作るなら、その方法も考えておきましょう。
さらに、工事車両がマンションの敷地内に頻繁に出入りする場合もあります。
交通事故が起きないようにも、十分に配慮しましょう。
また、業者によっては中間説明会を開く場合もあります。

3-4.工事が終了したら?

工事が終了したら、アフターケアなどの説明を受けます。
また、大規模修繕を行っていたら改めて修理が必要な場所が見つかったという場合は、「修繕するのか、それともしばらく様子を見るのか」を決める必要があるでしょう。
どちらを選択する場合も、メリット・デメリットをしっかり聞いて決断してください。
さらに、工事業者選びから工事開始までの一連の流れを書類にまとめておくと、次回の大規模修繕のときに役立ちます。

4.工事費を節約することはできるの?

大規模修繕には、安くないお金がかかります。
必要経費とはいえ、「何とか安くすませたい」と考えている人は多いでしょう。
依頼主が「何とかできないか」といえば、できる限り応えてくれる業者は少なくありません。
しかし、中には節約してはいけないものもあります。
たとえば、塗料。
防水効果のある塗料は、ある程度厚みを持たせてぬらないと効果が期待できないでしょう。
それをケチって薄くぬると、効果がないばかりか劣化も早まります。
では、いったい何を節約すればよいのでしょうか?
それは、足場です。
「足場」は、高いところを工事する際、建物の外に組んいきます。
この費用がそれなりにかかる上に、組んだり撤去したりするためだけにも日数がかかるのです。
そこで、「無足場工法」という足場を組まない工法を行っている業者に依頼すれば、費用を安くあげられるでしょう。
また、無足場工法を取り入れれば、景観が損なわれたりお客様の出入りが不自由になったりすることも防げます。

5.おわりに

いかがでしたか?
今回は、大規模修繕についていろいろとご説明しました。
まとめると

  • 大規模修繕とは、マンションやビルの外壁を中心とした修繕工事のこと。
  • 国土交通省は築12年を過ぎたら1回は大規模修繕をするように奨励(しょうれい)している。
  • 大規模修繕は費用と期間がかかる。準備期間を入れると年単位の可能性もあり。
  • 無足場工法を利用すれば、費用が節約できる可能性がある。

ということです。
一般住宅のリフォーム工事と異なり、マンションやビルの大規模修繕は、多くの人の意見をまとめる必要があります。
ですから、それだけでも「めんどうだ」と感じる人も多いでしょう。
しかし、大規模修繕を行わなければ、ビルやマンションの寿命は格段に短くなります。
大規模修繕をするにはきちんと話し合いの期間を設け、準備期間を多くとって実行に移しましょう。


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