タイル外壁の特徴をチェック! メリット・デメリット・メンテナンス頻度も


タイル外壁は、汚れや傷に強い特徴があります。無機質素材でできているため、耐久性に優れているのも大きな魅力ではありますが、デメリットもあるのでしっかりと把握しておかなければなりません。また、耐久性が強いからこそ基本的にメンテナンス不要です。けれども、長持ちするためには定期的なメンテナンスが必要になります。

そこで、本記事では、タイル外壁の特徴やメンテナンス頻度について解説しましょう。

  1. タイル外壁の特徴は?
  2. タイル外壁のメリットとデメリット
  3. タイル外壁のメンテナンス頻度と方法
  4. メンテナンス業者の選び方
  5. タイル外壁に関してよくある質問

この記事を読むことで、タイル外壁のメリットやデメリットも分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.タイル外壁の特徴は?

最初に、タイル外壁の特徴をチェックしておきましょう。

1-1.土や石を高温で焼き固めた外壁材

外壁材にもさまざまな種類がありますが、タイル外壁は土や石を固めて高温で焼き固めたものを指しています。独特の風合いをしているのもタイル外壁ならではの特徴で、高級感のある外観が実現可能です。土や石といった無機質を原料に使っているのも大きな特徴といえるでしょう。現在、外壁材の主流になっているのはサイディングですが、サイディングと比べるとタイル外壁の特徴は明らかです。

1-2.さまざまな種類がある

タイルといっても、さまざまな種類があります。代表的なタイル外壁は、二丁掛(227×60mm)でもともとレンガの長手面のサイズを基準に作られているのが特徴です。最近は、細いサイズのものも登場しています。また、300×150mmといった少し大きめのサイズも登場しており、タイル外壁のサイズだけでも多種多様です。さらに、白や黒といった無彩色やレンガ色とカラーバリエーションも豊富にそろっています。

2.タイル外壁のメリットとデメリット

ここでは、タイル外壁のメリットとデメリットを解説します。

2-1.高級感漂う外観

前述したように、タイル外壁の大きなメリットは高級感漂う外観です。タイルは土や石といった自然素材を高温で焼いた素材ですので、自然の醸し出す独特の風合いが魅力でもあります。普通のサイディングでは表現できない高級感はもちろんのこと、ナチュラルテイスト・モダンテイストなどさまざまなデザインにも対応可能です。タイル外壁は和風テイストには合わないと思われがちですが、和テイストのデザインにも採用されています。

2-2.耐久性が高い

高級感のある外観と併せて、タイル外壁は耐久性が高いというメリットもあります。約1,300度の高温で土や石が焼きあげられた素材だからこそ、非常に固い性質を持っているのです。そのため、サイディングよりも傷がつきにくい特徴があります。また、水をほとんど吸収しないので、凍害の心配もありません。凍害は染み込んだ水分が凍結と融解を繰り返すことで起きる亀裂・破損のことです。しっかりと正しい施工がされていれば、タイル自体は長く持ちます。ほかの外壁材よりも耐久性が高く、メンテナンスが必要ないのは大きなメリットといえるでしょう。

2-3.初期費用が高い

タイル外壁のデメリットは、初期費用が高くなることです。ほかの外壁材と比べて貴重な素材を使っていることから初期費用がどうしても高くなってしまいます。一般的なサイディングを採用すると約150万円かかりますが、タイル外壁を採用すると約300万円以上かかってしまうのです。サイディングと比べると、初期費用が高くなるのは一目瞭然でしょう。ただし、タイル外壁はライニングコストという長期的な目線で考えるとコストパフォーマンスに優れている外壁材です。

2-4.職人の腕にかかっている

タイル外壁は職人の腕に左右されるのもデメリットの1つです。稀(まれ)ですが、マンションのタイルが剝がれ落ちて通行人がケガをしたという事故が起きています。剥離や落下はタイル外壁の寿命が原因のケースもありますが、施工不良によって起こり得る事故でもあるのです。しっかりと適切な素材を使い、正しい施工を行っていれば剥離・落下することはほとんどありません。タイル自体の優れた耐久性を最大限発揮するためには、しっかりとした施工が必要になります。そのためには、実績のある外壁塗装・外壁リフォーム業者を選ばなければなりません。

3.タイル外壁のメンテナンス頻度と方法

ここでは、タイル外壁のメンテナンス頻度と具体的な方法について説明します。

3-1.7~10年に一度のメンテナンスを

タイル外壁はメンテナンスフリーともいわれていますが、メンテナンスが必要ないというわけではありません。定期的にメンテナンスを行うことで、長く持たせることができます。ほかの外壁材よりもタイル外壁のメンテナンスは格段に楽になりますが、約7~10年に一度のメンテナンスを心がけましょう。7~10年に一度のメンテナンスでは、目地の補修だけで十分です。激しく損傷している場合は張り替えも必要になりますが、基本は部分補修で大丈夫でしょう。

3-2.表面の汚れがメンテナンスのサイン

タイル外壁のメンテナンスが必要な状態がどんな状態なのか、分からずに悩んでいる方は多いでしょう。基本的に、タイルの表面についている汚れが目立ち始めたときが、メンテナンスが必要な状態です。タイル外壁は月日が経つとともに表面に汚れが付着するもので、白くなったり黒ずんだりするでしょう。表面に汚れが目立ち始めたときは、きれいに洗浄する必要があります。また、目地部分は経年劣化が目立つ箇所ですので、ひび割れが起きていないかチェックしておくといいでしょう。

3-3.タイルの洗浄と浮き補修

タイル外壁のメンテナンス方法は、タイルの洗浄と浮き補修が基本となります。前述したように、タイルの表面に汚れがついている場合は、高圧洗浄できれいにしましょう。ホースを使えば自分できれいにすることもできますが、高所の作業は危険ですので業者に依頼したほうが安全です。また、タイルが浮いている場合は、ピンニング工法と呼ばれる手法で補修を行います。数カ所でタイルが浮いている場合は、タイル内部に表面から樹脂を注入し、上から押さえつけて固定しなければなりません。なお、業者にメンテナンスを依頼する場合、高圧洗浄は約2万~5万円、タイル浮きの補修は1箇所あたり約500~900円が目安です。

3-4.シーリング充填工事とタイル交換工事

タイルには伸縮目地と呼ばれる部分があります。この部分は外壁に加わる衝撃を吸収し、被害を最小限に抑える役割を担っている大事な部分です。伸縮目地にはコーキングが充填されていますが、紫外線で劣化しやすい傾向があるので5~8年を目安にメンテナンスをしなければなりません。シーリングを充填し、伸縮目地を新しいものにします。また、タイルの劣化症状がひどい場合は、タイルそのものを新しく交換しなければなりません。なお、工事費用はコーキング充填が700~1,200円/㎡、タイルの交換工事は1枚あたり約500円が目安となります。

4.メンテナンス業者の選び方

ここでは、メンテナンス業者の選び方を解説します。

4-1.タイル外壁工事の実績があるか

メンテナンス業者選びで最初にチェックしてほしいのは、タイル外壁工事の実績があるかどうかです。なるべく実績のある業者に依頼することで、適切な方法で補修・メンテナンスをすることができるでしょう。前述したように、タイル外壁工事は職人の腕に左右されやすいので、慎重に業者を選ばなければなりません。実績を調べたいときは、業者のホームページに飛び、施工事例が掲載されているかチェックするといいでしょう。

4-2.スタッフの対応が丁寧でスピーディーか

スタッフの対応も注目すべきポイントです。悪徳業者の共通点として、スタッフの対応が悪い・返事が遅いなどがあります。きちんとしている業者ほど、丁寧に対応しているのが特徴です。また、優良業者はどのような質問に対しても分かりやすく、やさしく教えてくれるでしょう。すぐに契約を迫ったり、「今ならお得です」と謳(うた)い文句ばかり言ったりすることもありません。特に、電話対応はスタッフの態度が分かりやすい傾向があるので、ぜひチェックしてみてください。

4-3.工事内容の詳細が掲載されているか

業者のホームページ等を見て、工事内容やサービス内容の詳細が掲載されているかチェックして見ましょう。優良業者であれば、細かくサービス内容について記載されています。けれども、悪徳業者はどのような工事を行っているのか、サービスを提供しているのか詳しく書かれていないことが多いのです。複数の業者をチェックすれば、悪徳業者を見極めることができるでしょう。ぜひ工事内容やサービス内容をチェックしてみてください。

4-4.見積書の内容が具体的に記載されているか

メンテナンス業者を選ぶ際、見積書の内容が具体的に記載されているかも要チェックポイントです。ほとんどのメンテナンス業者では、無料見積もりまたは無料相談を行っているでしょう。複数の業者に無料見積もりを依頼して、比較することをおすすめします。見積書にはどのような工事にいくらかかるのか、使用する素材にいくらかかるのか記載するものですが、悪徳業者は細かく記載していない傾向があるので要注意です。なお、オフィスチャンプでは無料見積もり・無料相談を受け付けているので、ぜひ一度ご相談ください。

5.タイル外壁に関してよくある質問

タイル外壁に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.メンテナンスを怠るとどうなるのか?
A.タイルの劣化が進行すると同時に、補修費用が高くなってしまいます。タイル外壁のメンテナンスは、劣化が軽度の状態であるほど費用を抑えることができるものです。けれども、メンテナンスを怠り劣化を放置していると、補修工事が大がかりなものになり費用が割高になってしまいます。早めに補修を行えば、コストを最小限に抑えることができるでしょう。

Q.メンテナンス費用の面ではタイル外壁はお得なのか?
A.タイル外壁の初期費用は高めですが、メンテナンス費用はサイディングの半額で済むといわれています。一般的なサイディングは塗り替えで100万~150万円ほどかかるでしょう。張り替えになると約150万~300万円もかかってしまいます。けれども、タイル外壁の場合は30万~50万円ほどのメンテナンス費用で済むのです。

Q.バイオ洗浄とは?
A.植物性の洗剤を使用した洗浄方法です。カビやコケが生えている場合、高圧洗浄よりもバイオ洗浄のほうがきれいに汚れを落とすことができます。バイオ洗浄は菌類の汚れを分解したり、除去したりできるため、菌の際発生を未然に防ぐ効果が期待できるでしょう。一般的に、外壁の表面を高圧洗浄で濡らしてから洗剤の散布を行います。数分間放置した後、再び高圧洗浄で洗剤をしっかりと洗い流して完了です。

Q.コーキングの補修方法は?
A.増し打ちと打ち替えという2つの補修方法があります。増し打ちは既存のコーキングの上から新しいコーキングを打つ手法です。費用は1㎡あたり約500~700円と安く抑えることができます。そして、打ち替えは既存のコーキングをすべて撤去し、新しいコーキングに交換する手法です。増し打ちよりも1㎡あたり約900~1,200円と割高になります。

Q.メンテナンス費用を抑えるコツは?
A.ベストなタイミングでメンテナンスを行うのはもちろんのこと、足場を使わない補修工事がおすすめです。外壁工事や補修には足場の設置が必要不可欠ですが、足場代は工事費の大半を占めています。足場をかけない無足場工法というものもあり、足場代を5~8割もカットできるのです。オフィスチャンプでは無足場工法を採用しているので、費用を抑えたい方はぜひ一度ご相談ください。

まとめ

タイル外壁は耐久性が高く、汚れや傷に強いのが特徴です。基本的に、メンテナンスフリーの外壁材ですので、お手入れが楽なのも大きな魅力といえるでしょう。けれども、付帯部や目地のメンテナンスは必要です。メンテナンスフリーといっても定期点検を行うことで寿命が延びます。より丈夫できれいなタイル外壁を維持するためにも、信用できる外壁リフォーム業者にメンテナンスや外壁調査を依頼しましょう。


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