外壁塗装トラブルの予防・対策方法は? 知っておきたいトラブル事例


外壁塗装のトラブルが年々増えてきています。トラブルを耳にするたび、「どんな業者に外壁塗装を依頼したらよいか?」「トラブルになるのでは?」と不安に感じているのではないでしょうか。トラブルを未然に防ぐためには、外壁塗装業者を慎重に選ぶことが大切です。

本記事では、外壁塗装に関するトラブルの現状や事例・防止方法・対処法について解説します。

  1. 外壁塗装に関するトラブルの現状と事例
  2. 外壁塗装トラブルを防ぐポイント
  3. 外壁塗装トラブルが起きたときの対処法
  4. 外壁塗装のトラブルに関してよくある質問

この記事を読むことで、外壁塗装のトラブルを防ぐポイントが分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.外壁塗装に関するトラブルの現状と事例

最初に、外壁塗装に関するトラブルの現状と事例をチェックしておきましょう。

1-1.外装塗装のトラブルは年々増加している

住宅リフォーム・紛争処理支援センターに寄せられた外壁塗装に関する相談件数は、年々増加傾向にあります。外壁・屋根塗装や外装リフォーム工事は手抜きしやすいと言われていて、トラブルになりやすいのです。業者と依頼主側の知識量の違いから問題が発生することが多く、近年は不正を働く悪徳業者も増えてきました。外壁塗装に関する知識を持っていない素人が多いからこそ、悪徳業者にとってはだましやすいのでしょう。だからこそ、依頼主側が悪徳業者と優良業者を見極める知識を持っておかなければなりません。

1-2.よくあるトラブルはイメージと仕上がりの差

外壁塗装のトラブルでよくあるのが、イメージと仕上がりの差です。「仕上がりがイメージとは程遠いものになった」「こんな色になるとは思わなかった」といったトラブルが起きています。イメージと仕上がりに差が生まれる原因はさまざまです。中でも、業者と依頼主側でのすり合わせができていなかった・すべて業者に任せきりにしていたことに大きな原因があります。

1-3.塗装以外のトラブルも起きやすい

外壁塗装のトラブルの多くは、塗装に関するものですが、塗装以外のトラブルも起きやすい傾向があるので要注意です。たとえば、花壇の花など、さまざまな箇所に塗料がついてしまった・高圧洗浄の水が室内に浸入してしまったなどがあります。あらゆる箇所に塗料がついてしまうのは、しっかりと養生をしていなかったのが原因です。高圧洗浄の水が室内に浸入するのは、窓やカギを閉め忘れていた家主側のミスもあるでしょう。

1-4.塗装業者との金銭トラブル

外壁塗装業者との間で起きやすいトラブルは、金銭面です。「塗装後に高額な追加料金を請求された」「見積書にはなかった金額が追加されていた」などがあります。また、間違って契約したからと解約したい旨を伝えると、高額な違約金を請求されるケースもあるので注意してください。塗装業者との金銭トラブルは、見積書や契約書の内容をしっかり精査しておけば、未然に防ぐことができるものです。

1-5.近隣住民とのトラブルも要注意!

外壁塗装のトラブルは、業者だけではありません。近隣住民とのトラブルも多いので注意が必要です。たとえば、塗料が庭や壁に付着していた・作業音がうるさかった・挨拶もなしに塗装工事が始まったなどがあります。ちょっとしたことで近隣住民とのトラブルに発展する可能性があるため、きちんと配慮してくれる業者かどうか契約前に見極めなければなりません。

2.外壁塗装トラブルを防ぐポイント

では、外壁塗装トラブルをどのように防ぐことができるのでしょうか。押さえておきたいポイントをいくつか解説します。

2-1.1番大切なのは、安心できる塗装業者を選ぶこと

外壁塗装のトラブルを防ぐ1番のポイントは、安心して依頼できる塗装業者を選ぶことです。外壁塗装の知識が豊富で、何かトラブルが起きても迅速かつ丁寧に対応してくれる業者かどうかチェックしてください。塗装業者選びで押さえておきたいポイントを以下にピックアップしました。

  • 経験年数が長いか
  • 誠実に対応してくれるか
  • どんな質問でも分かりやすく説明してくれるか
  • 要望を聞き入れながら適切なプランを提案してくれるか
  • 得意とする工事を持っているか
  • 職人の技術力が高いか
  • 適正価格を提示してくれるか
  • 無料相談や無料見積もりを行っているか
  • 見積書の内容が細かく記載されているか

複数の業者を比較することで、悪徳業者と優良業者の違いが分かりやすくなります。最低でも2〜3社の業者を比較してみてください。

2-2.納得するまで打ち合わせを重ねる

前述したように、業者側と依頼主側でのすり合わせができていなかったためにトラブルに発展することがあります。だからこそ、トラブルを未然に防ぐためには、事前の打ち合わせできちんとお互いの意見や考えを共有しておかなければなりません。特に、依頼主側に遠慮は必要ないので、どんどん要望を伝えることが大切です。そして、業者側が要望どおりに受け入れてくれるか、さらにより良いプランを提案してくれるか確認しましょう。実績がある業者ほど、要望に応えつつも適切なプランを提案してくれます。また、後で「言った、言っていない」のトラブルにならないためにも、打ち合わせの内容はメモに残すことが大切です。

2-3.口コミや評判をチェックする

業者に依頼する前に、インターネットで口コミや評判をチェックしておきましょう。口コミ・評判では、実際に利用した人の本音を聞くことができます。業者選びのポイントにもなりますが、口コミや評判をチェックすることで、悪徳業者に誤って依頼してしまうことを未然に防ぐことができるのです。評判が悪く、悪い噂しか聞かない業者にはどれだけ安い費用でも依頼しないようにしてください。

2-4.契約書の原本1部を必ずもらう

外壁塗装業者と契約を結ぶ際は、必ず契約書の原本1部をもらってください。ご存じない方が多いかもしれませんが、契約書の交付は建築業法によって定められています。工事の請負契約の当事者は、必要事項を記載した書面に署名と押印をしてそれぞれが原本を持つことが必要です。契約書の交付が義務である以上、それを怠った業者には罰則が科されることになります。たとえ、小さな塗装工事だとしてもきちんと書面を交わすことがトラブル防止につながるのです。

2-5.見積書の内容や追加費用の有無を確認する

塗装業者との金銭トラブルは確認ミスのケースが多いため、見積書の内容や追加費用の有無をきちんと確認しておきましょう。見積書の内容に不備がある場合は、そのまま放置せずに必ず確認することが大切です。なぜこのような金額になるのか、どの塗料にいくらかかるのか、追加費用が発生するケースなどもチェックしてください。基本的に、見積書の内容が契約書に反映されることになるため、見積書が提示された際にきちんと説明してくれる業者は信用できますが、あいまいな受け答えをする業者は悪徳業者の可能性があるので要注意です。

3.外壁塗装トラブルが起きたときの対処法

外壁塗装トラブルが起きてしまったとき、どのように対処すればいいのでしょうか。

3-1.クーリング・オフ制度を利用する

外装塗装工事の契約は、一定の条件の下で、クーリング・オフ制度が適用される場合があります。クーリング・オフ制度とは、一定期間の間であれば契約が解除できる制度のことです。クーリング・オフをすると、違約金や解約料などが発生せずに解約できます。前金などを支払っているケースでも、無利息で全額返金を請求できるのです。また、工事がすでに始まってしまっていても、その部分への費用を支払う必要はありません。業者は工事開始を理由に契約の解除を拒むことはできないとされています。ただし、クーリング・オフは契約日から8日以内の間に必ず書面で業者に通知しなければなりません。通知期間が決まっているので、その点だけは注意しておきましょう。クーリング・オフが適用されないケースの詳細は、後述のQ&Aを参照してください。

3-2.消費者センターや国民生活センターなどに相談する

トラブルが起きたら、お住まいの地域の消費者センターに相談してください。できるだけ早いうちに相談したほうが、スピーディーに問題が解決できるでしょう。さまざまな相談を寄せられているため、専門員が公正な立場で対応してくれます。相談する際は、具体的にトラブルの内容や状況・自分の名前や住所などを伝えてください。

3-3.近隣住民とのトラブルはすぐに謝ることが大事

外壁塗装で近隣住民とのトラブルが発生した場合は、すぐに謝ることが大切です。塗料が飛び散って被害に遭った場合は、元どおりにしなければならないこともあります。直接謝ることが大切ですが、外壁塗装業者と一緒に謝罪するのが理想です。実際に工事を行ったのは塗装業者なので、一緒に謝り、処理してもらいましょう。業者が拒んだ場合は、消費者センターなどに相談してください。公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの相談窓口となっている「住まいるダイヤル」でも相談が可能です。

3-4.絶対にそのまま放置しない

外壁塗装のトラブル処理が面倒でそのままにするのはNGです。トラブル発生から時間が経過するほど解決策が少なくなり、自分では対処しきれない状況になってしまいます。下手をすると、裁判沙汰になることもあるのです。裁判にまで発展すると、さらに時間と手間がかかり、費用もかさばるでしょう。絶対にそのまま放置せず、すぐに対処することが大切です。

4.外壁塗装のトラブルに関してよくある質問

外壁塗装のトラブルに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.騒音トラブルの防止策は?
A.塗装業者になるべく音を立てないようにしてほしいと伝えることができますが、塗装前にしっかりと近所へ挨拶を行うことが大切です。「騒音がするかもしれませんが……」「何かあればこちらにご連絡ください」など、緊急用の連絡先と併せて工事を始める旨を伝えておきましょう。事前に伝えておけば、近所も理解してくれます。騒音トラブルの防止策は、近隣トラブルの防止にもつながる大切なことです。

Q.塗装工事でよくあるトラブル現象は?
A.塗装業者の知識・経験不足によって、さまざまな現象が起きます。たとえば、以下のようなトラブル現象が起きるでしょう。

  • 塗料が流れてしまい波状の模様になっている
  • 刷毛の跡やローラー跡が残っている
  • 塗膜表面にちりめん状のシワがある
  • 塗膜表面に水分が凝縮して付着し、ツヤがない
  • 時間が経過しても塗膜が乾かない
  • 塗膜がひび割れ(クラック)している
  • 塗料がはじかれたようになる
  • 均一に付着しない

Q.近隣住民とのトラブルを防ぐポイントは?
A.塗料業者と工事前にきちんと挨拶まわりをすることです。スケジュールがどうしても合わないときは、業者と依頼主それぞれで事前に挨拶を済ませておきましょう。また、工事中に業者が近隣住民や周囲へきちんと配慮しているかどうかも大切です。塗料が飛び散らないように養生しているか、歩行者への配慮が行き届いているかなど、工事中もチェックしてください。

Q.クーリング・オフが適用されないケースは?
A.以下の項目に当てはまる場合は、クーリング・オフが適用されないので注意してください。

  • 契約日から8日が過ぎている
  • 日本以外で契約を交わした
  • 契約をするために自宅に業者を呼び、契約を交わした
  • 自ら契約を結ぶために業者の店舗に行き、契約を交わした
  • 過去1年の間に取引したことがある業者と契約を交わした

Q.どの業者に依頼すればいい? おすすめの塗装業者は?
A.外壁塗装やリフォームを中心に行っているオフィスチャンプでは、足場を作らない無足場工法を採用している業者です。多くの業者では外壁工事に足場を設置しますが、オフィスチャンプではあえて作らずに作業することで足場代を大幅に削減しています。また、足場を設置・解体する際の音も発生しなくなるため、騒音トラブルも未然に防ぐことができるでしょう。ぜひ1度チェックしてください。

まとめ

外壁塗装トラブルは年々増えているため、業者に依頼する際は慎重に選ぶ必要があります。悪徳業者と優良業者を見極めるポイントをしっかりと把握しておけば、実績や経験のある優良業者に依頼できるでしょう。優良業者はスタッフの対応が丁寧でスピーディー・要望を受け入れながらもより良いプランを提案してくれるのです。また、見積書の内容も細かく、無料相談や無料見積もりも行っています。業者選びに失敗しないためには、複数の業者を比較してみることがポイントです。トラブルの原因を知り、未然に防ぎましょう。


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