台風が来る前にチェックしておきたい外壁塗装〜受ける被害や対策など〜
台風シーズンが近づいてくると心配になるのが外壁の状態です。「台風でどのような被害を受けるのか」「台風が来る前に点検したほうがいいのか?」など、外壁塗装で悩んでいる方は多いでしょう。また、外壁塗装中に台風が来てしまったら……と心配にもなりますよね。
そこで、本記事では、外壁塗装と台風の関係について解説しましょう。
この記事を読むことで、台風が来る前にチェックしておきたい外壁塗装のポイントや注意点などが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。
1.台風で発生する外壁の被害とは?
まずは、台風で発生しやすい外壁の被害について解説します。
1-1.よく起きるのは強風による被害
外壁は常に雨風など外の環境にさらされている場所なので、強風による被害を受けやすい傾向があります。台風の風速は毎秒17mが最低基準だといわれており、これは走行中の車の窓から顔を出したときと同じくらいの強さです。屋外の小物や軽めの石は、簡単に吹き飛ばされてしまうでしょう。特に、大型の台風に成長するとしっかり固定されていない屋外のものや建物の外装も、簡単に飛ばされてしまいます。剝がれた外装材が落下・飛散したり、外壁塗装中の足場が吹き飛ばされたりしやすくなるのです。長年メンテナンスされていない外壁はもろくなっている状態なので、すぐに強風による被害を受けるでしょう。
1-2.大雨による被害
台風から受ける影響は強風だけではありません。外壁は大雨による被害も受けることになります。たとえば、台風の風で外装材が剝がれてしまい、雨漏りが発生してしまうのです。雨どいが正常に排水しきれないほどの大雨が降ると、雨どいから雨水があふれ外壁に当たってしまいます。その結果、外壁のひび割れや軒天などの継ぎ目から室内壁に雨漏りが起きるのです。大雨に見舞われると、普段は雨が当たらない箇所も濡(ぬ)れてしまうので、思いがけない被害を受けることもあります。
1-3.近隣住民とのトラブルも起こりやすい
台風による被害は、近隣住民とのトラブルも含まれています。たとえば、台風の風で自宅の敷地内に置いていたものが飛んでしまい、近隣住宅の外壁や窓ガラスなどを破損させたケースです。逆に、近所の敷地内にあったものが飛んできて、自宅の外壁を破壊させたケースもあるでしょう。台風で自分の持ちものが飛んでしまい、周囲の家や人に被害を与えてしまった場合は、その設備の持ち主が責任を負うことになるので注意しなければなりません。
2.台風が来る前に点検しておくべきこと
ここでは、台風が来る前に点検しておくべきことを紹介します。
2-1.外壁に劣化症状が現れていないか
台風が来る前に、必ずチェックしてほしいのは、外壁に劣化症状が現れていないか否かです。もし、劣化症状が現れているのなら、状態によってはできるだけ早く補修しなければならないかもしれません。近年の台風は巨大化&強大化しているため、早めに劣化を補修しておいたほうが安心して台風対策を施すことができます。外壁に現れる劣化症状は以下のとおりです。
- 外壁の変色・色あせ
- チョーキング現象(外壁を触ると白い粉がつく)
- ひび割れ(クラーク)
- 塗膜の浮きと剝がれ
- コーキングの割れと剝がれ
- 藻(も)やコケによる症状
上記の中で特に気をつけてほしいのは、外壁のひび割れです。現れているひびの幅が0.3mm以下ならそこまで急を要するわけではありませんが、0.3mm以上のひび割れは早めの補修をおすすめします。
2-2.併せてチェックしておきたい屋根まわり
外壁だけに注目しがちですが、屋根まわりも台風前にチェックしておきたいポイントです。特に、瓦・板金・雨どいなどは注意しておきたい箇所となります。台風の被害で多いのは、外壁のほかに屋根まわりの被害だからです。台風前は、以下のポイントにチェックしながら点検を行ってください。
- 屋根瓦にズレや割れ・欠けがないか
- 屋根に詰められた漆喰(しっくい)が崩れていないか
- 板金がしっかりと止まっているか・腐食はないか
- 雨どいの外れや歪(ゆが)みがないか・つまりがないか
10年以上点検を行っていな屋根はもろくなっている可能性があります。劣化症状が見られない場合も、早めに専門業者による点検を受けてください。また、高所の点検は自分でするのが困難なため、必ず専門業者に依頼しましょう。
2-3.敷地内にあるものの片付けや雨戸・窓まわり
台風の被害は、雨風の影響を直接受けやすい雨戸・窓まわりによく見られます。そのため、台風がやって来る前に、雨戸や窓まわりもチェックしておかなければなりません。また、植木鉢や物干し竿(ざお)といった敷地内にあるものも片付けることが大切です。どんなに重いものでも、吹き飛ばされたり壊れたりする恐れがあるため、車庫などの屋内に入れることをおすすめします。台風前のチェックポイントを以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
- 雨戸や網戸にがたつきがないか
- スダレやよしずは取り外しておく
- オーニングや外付けブラインドの留めを確認したたんでおく
- 緑のカーテンはシーズンが終わったら早めに取り払う
- 植木鉢は家の中や物置に片付ける
2-4.台風対策をきちんと施しておく
定期的にメンテナンスされていない外壁や屋根は被害を受けやすい傾向があるため、台風がやって来る前に台風対策をきちんと施しておきましょう。自分で外壁の状態を確認するのはもちろん、目に見えない箇所にもダメージが蓄積されている可能性があります。目に見えない箇所は専門業者でないと分からない箇所なので、専門業者による点検・メンテナンスを受けることが大切です。そして、どのような場所の修繕が必要なのか・どのような方法で修繕と台風対策を行うのか、説明をしっかりと受けてください。
3.外壁塗装中に台風が来てしまったら?
では、外壁塗装中に台風がやって来たら、どのように対処すればいいのでしょうか。
3-1.足場と養生の台風対策が基本
外壁塗装中に台風が来てしまったら、足場と養生の台風対策をしっかりと行うことになります。外壁塗装の工程の中で1番最初に行うのは、足場の組み立てと養生だからです。一般的に、足場と養生をきちんと行うことで外壁を上から洗浄したり、塗料を塗ったりするなど、すべての作業を行うことができます。高圧洗浄時の汚水や塗料の飛散を防ぐために、住宅全体を飛散防止シートがおおうことになるでしょう。台風が来ると分かった時点でこのシートが飛ばされてしないように足場に巻きつけたり、シートを固定したりします。足場も普段より強度を高めたり、強風にも耐えられるように固定したりすることになるでしょう。
3-2.スケジュールが遅れてしまうことを念頭に
台風がやって来てしまうと、塗装スケジュールが大幅に遅れてしまうことも念頭に置かなければなりません。外壁塗装中に台風がやって来ると、晴れ間が戻るまでに外壁塗装を中断する必要があります。外壁塗装は、下塗り→中塗り→上塗りの3段階に分けて塗装するのが基本で、それぞれ塗料の乾燥期間をきちんと設けることが大切です。塗料が乾燥する前に次の工程に入ってしまうと、塗膜が剝がれやすくなってしまいます。外壁塗装を行ったのにすぐ不具合が発生するのは、このような作業工程にミスがあるからです。台風が発生しやすい時期は天候をきちんと予想してスケジュールを組むことになりますが、中断する頻度も多くなることを踏まえておかなければなりません。
3-3.追加費用が発生することも……
外壁塗装中に台風が来てしまった場合、イレギュラーの案件として追加費用が発生する可能性があります。塗装業者の中には、「スケジュールが押してしまうから」「台風で被害を受けたら補修しなければならない」など、適当な言い訳をつけて高額な追加費用を求める悪徳業者もあるのです。見積書の内容とはまったく違う金額を請求される恐れもあるため、事前に台風が来たときの費用に関しても確認しておかなければなりません。後でトラブルになることを防ぐためにも、事前の確認が必要となります。
3-4.無足場工法を利用する
台風で足場が崩れるかもしれない・養生シートが吹き飛ばされないか心配……など、さまざまなことで悩んでいる方は、無足場工法の利用がおすすめです。無足場工法とは、足場を設けずに建物の屋上から垂らしたロープを利用して作業する工法となります。ブランコに座りながらだったり、命綱を腰に巻きつけたりするなど方法はさまざまです。足場を作る必要がないのでその分の費用が削減できる・台風の被害を心配する必要がないといったメリットがあります。オフィスチャンプでは、無足場工法を取り入れた塗装作業を行うことができるため、悩んでいる方はぜひ1度ご相談ください。
4.台風と外壁塗装に関してよくある質問
台風と外壁塗装に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。
Q.台風の季節でも外壁塗装はできるのか?
A.台風の季節でも外壁塗装を行うことはできますが、台風がやって来ることを念頭に置いて、余裕のあるスケジュールを組まなければなりません。スケジュールが大幅に遅れてしまうと、塗装業者が手を抜いたり、中途半端な状態になったりする恐れがあります。また、塗装業者によっては、きちんと台風の対策を行わないところもあるので注意が必要です。台風対策が必要になる季節だからこそ、入念な確認が重要になるでしょう。
Q.台風がやって来る前に外壁を点検するメリットは?
A.何よりも劣化を最小限に食い止められることです。台風が原因で損傷してしまった箇所は、台風が接近する前から、ある程度劣化していた可能性があります。台風前にメンテナンスをしっかりしておけば損傷を防ぐことができますし、最小限のメンテナンスで補修費用も抑えることが可能です。また、直近で施工した現場は優先的に対応してもらえる可能性があります。台風前にリフォームを行った場合、数日間は業者が施工後の様子を気にかけてくれるでしょう。施工後に台風がやって来ることになれば、不具合が起きていないかすぐに対応してくれる可能性があります。
Q.定期的なメンテナンスの頻度は?
A.築10年ごとのメンテナンスが必要だといわれています。そもそも、外壁塗装のメンテナンスを行う理由は、建物を美しく見せるだけでなく、頑丈な状態にするためでもあるのです。前述したように、外壁は天気や気候の影響を受けやすい箇所なので定期的なメンテナンスが必要となります。また、少しでも劣化症状が見られたり、異変を感じたりした場合もメンテナンスしてもらったほうがいいでしょう。
Q.外壁塗装の相場はいくらぐらいか?
A.一般的な外壁塗装の相場は、20坪で約50万円~、30坪で約65万円~、40坪で約90万円~となっています。一戸建ての場合は60万円前後の費用がかかると思っておきましょう。施工範囲が広くなるほど、劣化症状がひどくなるほど費用は高くなります。できるだけ費用を抑えたい方は、足場を作らない無足場工法がおすすめです。
Q.塗装業者選びのポイントは?
A.どの塗装業者に依頼すればいいのか分からない……と悩んでいる方は、以下のポイントに注目してください。
- 外壁や屋根の塗装作業・メンテナンスに長(た)けているか
- 無足場工法を採用しているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 無料相談や無料見積もりを行っているか
- どのような方法で修繕するのか説明をしてくれるか
- 実際に利用した人の口コミや評判がいいか
- 見積書の内容が明確になっているか
料金体系がハッキリしていない・スタッフの対応が悪い塗装業者は、悪徳業者の可能性が高いので注意してください。
まとめ
外壁塗装や外壁のメンテナンスを長く放置していた方は、台風が本格的にやって来る前に点検を行うことをおすすめします。点検を行わないまま台風が直撃すると、外壁が剝がれたり雨漏りが発生したりすることになるでしょう。また、外壁塗装中に台風がやってきたときは、風に飛ばされないよう危険になるものを撤去しておかなければなりません。外壁塗装中の不安を少しでもなくすために、台風がやってきても安心な無足場工法が最適です。無足場工法は足場を作らないので、風で足場が壊れ家に被害が及ぶ心配もありません。オフィスチャンプでは無足場工法を採用した外壁塗装を行っているので、お悩みの方はぜひ1度ご相談ください。