工事費をできるだけ節約できるビルの外壁リフォーム方法は?
時間と共に劣化するビルやマンションの外壁。しかし、外壁塗装やリフォームは、特に高層建築物では、コストと時間が一般住宅よりも大きくかかります。
最適なタイミングで効率的かつ経済的にリフォームを行う方法があるとしたら?
本記事では、ビルとマンションの外壁リフォームにおける理想的な時期とコスト削減の技術を詳しくご紹介します。この記事を読むことで、外壁リフォームに関する貴重な知識と経費削減のヒントが得られるでしょう。
1.ビルの外壁リフォームとは?
ビルやマンションなどの高層建築は、コンクリート製です。
コンクリートというと、丈夫で長持ちするというイメージがありますが、実はコンクリート自体に防水効果はありません。
防水性の塗料を塗ったり外壁材を取り付けることで、初めて雨や風に強くなるのです。
しかし、塗料や外壁材は年月とともに劣化します。
それを放っておけば、やがてビル全体が劣化し、雨漏りや外壁の落下などに繋がるでしょう。
また、外壁は雨や粉じんで汚れていきます。
特に幹線道路沿いのビルは車の排ガスで汚れやすいでしょう。
外壁が汚れたビルというのは、たとえ築年数が浅くてもなんとなくくすんで見えるもの。
ビルの外観をきれいに保つためにも、定期的な外壁塗装の塗り直しやリフォームが必要なのですね。
2.外壁をリフォームする時期は?
この項では、外壁をリフォームする時期の目安をご紹介します。
こんな症状が出たら要注意ですよ
2-1.目安は8年~10年
ビルの外壁塗装を塗りなおす目安は、8年~10年と言われています。
マンションなどは10年~12年目に外壁の塗り直しをするところが多いでしょう。
しかし、目安はあくまでも目安です。
大きな台風が何度も直撃するなど、自然災害が多発したりすればもっと早くリフォームが必要になるかもしれません。
また、工場の多い工業地帯などに建っているビルは、酸性雨の影響で早く劣化する場合もあります。
2-2.亀裂やタイルの浮きがあったら要注意
外壁の劣化がもっともよくわかるのが、壁面の亀裂やタイルの浮きです。
まだ新しいビルでも、条件によってはこのような症状が出るケースもあるでしょう。
亀裂というと大きなものを想像しがちですが、外壁塗装の部分だけに亀裂が入った場合は細くて見えにくい場合もあるのです。
また、外壁は大丈夫でも屋上の防水塗料が劣化した場合も亀裂などが発生する場合もあります。
2-3.チョーキングは劣化の証
チョーキングとは、ビルの外壁を手でこすった際に付着する白い粉です。
これが発生するのは、外壁に塗られている塗料が劣化した証。
また、タイルなどの外壁材を使っているビルでは、目地をふさいでいる接着剤(コーキング剤)がひびわれる場合もあります。
これもまた修繕時期のサインです。
亀裂や浮きよりも気づきにくいですが、この時点で塗装を塗りなおすとビル自体の劣化を防ぐことができます。
3.ビルの外壁リフォームの費用の内訳
では、なぜ戸建て住宅よりもビルの外壁塗装やリフォームは費用がかかるのでしょうか?
この項では、その理由をご紹介します。
3-1.塗料の量が違う
ビルと戸建では、使う塗料の量が違います。
外壁塗装に使う塗料は一般のペンキと違い、ある程度の値段がするうえに一定の厚さで塗らなければ効果がありません。
ですから、塗料の値段だけで戸建てとはだいぶ差がついてしまうでしょう。
3-2.足場代がかかる
ビルの外壁塗装の塗り直しやリフォームをする際は、多くの業者が足場を組んでから作業を始めます。
この足場代がリフォーム代金の中でかなり大きな割合を占めるのです。
足場は安全に確実な工事をするためには、必要な物。
しかし見積もりを出された時に、その値段に驚くビルのオーナーも多いのではないでしょうか?
4.無足場工法で工事代金を節約
ビルの外壁塗装やリフォームは、施工料や塗料の料金の他に足場代もかかるので、高く付くのはしょうがないという意見もあります。
しかし、無足場工法を使えば足場代を大幅に節約できるでしょう。
無足場工法とは、名前の通り足場を組まずに外壁塗装やリフォームを行う工法です。
すべてのビルで行えるわけではありませんが、可能なビルなら足場代の費用や足場を組む時間が節約できるでしょう。
その結果、工事費自体が大幅にカットできるかもしれません。
また、無足場工法の利点は工事費の節約だけではないのです。
ビルの中には人通りが多い繁華街に建っているものも少なくないでしょう。
そんなビルの外壁をリフォームしたい場合は、足場が歩行者の通行を妨げたる可能性もあります。
また、店舗が入っているビルでは、「外壁リフォームの最中でも営業を続けたい」という要望も多いです。
しかし、足場を組んでしまうと景色が見えなくなってしまうだけでなく、足場の上を人が移動しますので、お客さんが気になって落ち着かないというケースも多いでしょう。
無足場工法ならば、外壁リフォームをしながらビルに入居している店舗の営業も問題なく行えます。
5.無足場工法を依頼する際の注意点は?
最後に、無足場工法を業者に依頼する際の注意点をご紹介します。
中には要注意の業者もいるのです。
5-1.実績がある業者に依頼すること
無足場工法は足場を組まない分、事故が起こると大変なことになりやすいです。
ですから、実績が豊富な業者に依頼しましょう。
今はホームページを開設している業者も多いです。
そこに施工例や実績を記載してある業者も多いですから、ぜひ選ぶ際の参考にしてください。
5-2.事前にきちんと説明してくれる業者を選ぶこと
無足場工法は、足場を組む工法に比べて新しいです。
ですから、「いったいどうやって工事をするのか?」と疑問に思うオーナーも多いことでしょう。
中には、「無足場工法は足場工法に比べると、工事がずさんになるのではないか?」と思っている方もいるかもしれません。
そんな不安を払しょくするためにも、事前に工事のやり方をきちんと説明してくれる業者を選びましょう。
「いいから任せておいてください」という業者では不満が残りますし、いい加減な業者の場合はそもそも説明できるだけの知識がない所もあります。
そんな業者に依頼すれば、できあがりに不満が残るでしょう。
おわりに
今回はビルの外壁塗装やリフォームの必要性や、行う時期の目安、さらに工事費を節約するための無足場工法についてご紹介しました。
まとめると
- ビルの外壁塗装の塗り直しの目安は8年~10年
- ビルの外壁が劣化すれば、亀裂やタイルの浮きなどが起こる場合もある
- ビルの外壁リフォームの料金が高いのは、足場を組む代金が多くかかるため
- 無足場工法を使えば、工事費が節約できる場合もある
ということです。ビルの外壁塗装やリフォームは必要だけれど、費用はできるだけ節約したいというオーナーは多いでしょう。
ですから、無足場工法を提示されれば興味を示す方はたくさんいると思います。
しかし、無足場工法は不慣れな業者が行えば、工事が不十分になるだけでなく、大きな事故を起こす可能性もあるのです。
無足場工法を依頼したいと思ったら、ぜひ実績が豊富な業者に依頼してください。
また、ビルの形によっては行えないこともあります。