アパートの外壁修繕を行う方法は? ポイントや注意点・無足場工法のメリットも


「アパートの外壁が劣化しているが、どのように修繕すればいいのか」「費用を抑える方法はあるのか」など、アパートの外壁修繕で悩んでいる方は多いでしょう。

アパートの外壁修繕は戸建て住宅よりも費用と期間がかかるため、しっかりと計画を立てて行う必要があります。また、スピーディーかつ的確に終わらせるには、業者選びも大切なポイントです。

本記事では、アパートの外壁修繕を行う方法やポイントなどを解説します。

  1. アパート外壁の劣化兆候
  2. 劣化した外壁が与える影響
  3. 外壁修繕の計画とコスト管理のポイント
  4. 無足場工法のメリットと導入方法
  5. アパートの外壁修繕に関してよくある質問

この記事を読むことで、外壁修繕のコスト管理や無足場工法のメリットなども分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.アパート外壁の劣化兆候

まずは、アパートの外壁で見られる劣化症状や兆候をチェックしましょう。

外壁劣化の主な症状をチェック!

アパートの外壁に以下のような症状が出てきた際は、劣化しているサインですので早めの対処が必要になります。

  • チョーキング現象(外壁に触れると白い粉が付く)
  • 変色・体色・色あせ
  • カビ・コケ・藻の発生
  • ひび割れ(クラック)
  • コーキングの割れ・剥離

上記の中でも特に注意しておきたいのは、外壁のひび割れです。ひび割れにはヘアークラックと構造クラックの2種類があります。0,3mm以下のひび割れとなるヘアークラックに緊急性はありません。しかし、0,3mm以上のひび割れとなる構造クラックは建物の基礎部分に悪影響をおよぼしている可能性があるため、早急の対応が必要になります。

10年に一度のメンテナンスが大切

どのようなタイミングで外壁修繕を行えばいいのか分からずに悩んでいる方は多いと思いますが、アパートを含めた多くの建物は10年に一度、外壁のメンテナンスをしたほうがいいといわれています。外壁塗料のほとんどが10年前後で劣化するからです。また、外壁は紫外線や雨風などで常にダメージを受けています。定期的にメンテナンスをすることが、美しく丈夫な外壁の維持へとつながるのです。たとえ、外壁に劣化症状が出ていなくとも、前回の塗装から10年が経過している場合は外壁修繕を行ったほうがいいでしょう。

2.劣化した外壁が与える影響

ここでは、劣化した外壁が与える影響・リスクを解説します。

アパートの印象が悪くなる

外壁が劣化すると、アパートの印象が悪くなります。外観の美しさを保つことができなくなるため、近隣住民に悪影響を与えたり、入居率が低下したりするリスクが高まるのです。外壁は建物の顔となる部分ですので、常に美しく保つ必要があります。外壁が美しいアパートは清潔感が保たれ、オーナーがしっかりと管理している証拠です。外観が汚れているアパートよりも、キレイで清潔感にあふれるアパートのほうが入居率は上昇します。

耐久性が著しく低下する

劣化した外壁を放置すればするほど、アパートの耐久性が著しく低下する恐れがあります。「外壁と建物の耐久性は関係ないのでは?」と思われがちですが、そもそも外壁塗装は外部からのダメージを守るという点が大きな目的です。雨風や紫外線からのダメージを守る外壁塗装の効力を失ってしまえば、直接建物がダメージを受けることになります。また、外壁の防水性が失われると雨が染み込みやすくなり、シミや黒カビの繁殖、雨漏りにつながるというわけです。居住者が安心して生活するためにも、外壁修繕は必要となります。

居住者の健康に悪影響を与える

アレルギーの発症など、居住者の健康に悪影響を与えることも外壁が劣化するリスクの1つです。外壁が古くなったアパートはカビや藻が発生しやすくなります。特に、カビはアレルギーの原因になるので注意が必要です。カビや藻を放置するとすぐに繁殖し、広範囲にまでおよぶ可能性があるため、早めに除去しましょう。劣化した外壁は、居住者にとっても大きな負荷がかかります。

資産価値が低下しやすくなる

外壁の劣化によって、アパートの資産価値が低下しやすくなります。そもそも建物の資産価値は、築年数が経過するたびに下がるのが当たり前です。しかし、定期的なメンテナンスや外壁修繕で資産価値が下がるスピードを抑えることはできます。逆に、メンテナンスを怠っているアパートはどんどん資産価値が下がっている状態ですので、入居率も自然と下がってしまうでしょう。アパートの運営を維持するためにも、定期的なメンテナンスが必要不可欠です。

修繕費用が高額になる

アパートの外壁劣化を放置するほど修繕費用が高くなるので注意が必要です。「まだ大丈夫だから」「そこまで劣化していないから」とあまく見ていると、いつの間にか劣化症状がひどくなってしまいます。早めに修繕すれば低費用で抑えられた外壁の劣化でも、放置したことで高額になってしまうのです。できるだけ修繕費用を抑えるためにも、外壁の劣化は早めに修繕しましょう。

3.外壁修繕の計画とコスト管理のポイント

ここでは、外壁修繕の計画とコスト管理のポイントを解説します。

長期修繕計画の重要性

アパートを長期間にわたって適切に管理するためには、長期修繕計画が重要になります。長期修繕計画とは、大規模な修繕も視野に入れた修繕計画のことです。アパートの大規模修繕は大きな費用がかかるため、長期的に計画を立てる必要があります。長期修繕計画によって適切なタイミングで外壁修繕などを行うことができ、入居率の安定にもつながるのです。なお、長期修繕計画に含まれる項目・修繕周期と費用の目安は下記を参考にしてください。

  • 防水工事:10~12年、5,000円/㎡
  • 外壁塗装:10~12年、5,000円/㎡
  • 鉄部塗装:4~6年、30万円(鉄階段10段程度)
  • 外壁タイル(下地を含む):10~12年、30,000円/㎡

アパートの外壁修繕費用は約200万~300万円

アパートの規模によって異なりますが、一般的な約60~100坪だと外壁修繕費用は約200万~300万円が相場です。外壁が著しく劣化していたり、構造が変わっていたりすると費用が割高になる可能性があります。修繕計画をしっかりと立てるためにも、まずは現在のアパートがどのような状態になっているのか、専門業者に調査してもらいましょう。アパートの外壁調査を行うことでどのような修繕が必要か、具体的なアパートの修繕費が分かります。

アパートも修繕積立金が重要

マンションでは居住者から修繕積立金を徴収するのが一般的ですが、アパートでも修繕計画を立てるために修繕積立金が必要です。いざというときのためにも、修繕積立金をしっかりと積み立てておけば安心できます。また、修繕積立金を積み立てることで大規模修繕費の負担が軽減できるほか、将来の修繕計画も立てられるでしょう。どのようなタイミングで修繕が必要なのかを踏まえ、経営方針に修繕計画を組み入れるのがポイントです。

4.無足場工法のメリットと導入方法

ここでは、無足場工法のメリットと導入方法を解説します。

足場をかけない無足場工法の特徴

一般的に外壁工事をする際は足場を設置することになりますが、無足場工法は足場をかけません。「足場をかけずに外壁工事はできるのか?」と疑問を感じる方は多いでしょう。足場をかけない無足場工法には、以下のような方法があります。

  • ロープアクセス:屋上に専用機器を設置し、産業用ロープに吊(つる)される形で作業を行う方法
  • ゴンドラ:屋上からロープで吊り下げたゴンドラを昇降させながら作業を行う方法
  • ブランコ:屋上から吊したブランコに乗りながら作業する方法

一般的に、無足場工法では産業用ロープなどの特殊な道具や専用機器を使用することになります。左右に動かすことはできませんが、上下に動きながら作業を行うのが特徴です。

無足場工法を導入するメリット

無足場工法を導入することで得られるメリットはたくさんあります。
まず大きなメリットは、足場代が丸ごと節約できるという点です。足場の設置と解体が不要になるため、大幅なコスト削減が期待できます。ちなみに、足場の設置と解体にかかる費用は外壁工事全体のおよそ3分の1といわれているほど大部分を占めている費用です。
そして、居住者に負担がかからないのも無足場工法を導入するメリットとなります。足場を組み立てると太陽光を室内に取り入れることができず、室内が暗くなるでしょう。窓も自由に開けることができません。また、足場の組み立てと解体時に大きな音が響きわたり、騒音トラブルになる可能性があります。無足場工法ならそのような心配はありません。

無足場工法に長(た)けている業者を選ぶ

コスト削減と工期短縮にもつながる無足場工法は注目されていますが、まだまだ採用している業者が少なく、業者選びに時間がかかる可能性があります。また、無足場工法に対応している業者だからといって、どのような業者が確認せず契約を交わすことは非常に危険です。無足場工法を採用している業者でも、中には実績や経験のない悪徳業者が存在しています。悪徳業者とのトラブルを防ぐためにも無足場工法に長けているか、ホームページで施工事例をチェックしましょう。

無足場工法による外壁修繕ならオフィスチャンプへ

どの業者に依頼すべきか悩んでいる方は、ぜひオフィスチャンプにご依頼ください。オフィスチャンプはアパート・マンション・ビルなどを中心に、無足場工法による外壁工事を行っています。これまでさまざまな建物の無足場工法を行ってきたからこそ、どのような状況にも柔軟に対応可能です。また、オフィスチャンプは下請け業者に丸投げということはしません。自社職人と仲間の応援職人による直接施工で中間マージンを排除しています。できるだけ費用を抑えたい方もぜひ一度お問い合わせください。

5.アパートの外壁修繕に関してよくある質問

アパートの外壁修繕に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.外壁修繕は具体的にどのような工事をするのか?
A.主な工事の内容は以下のとおりです。

  • 外壁塗装
  • 屋根塗装
  • 防水工事
  • 雨漏り修理

すでに雨漏りが発生している場合は、どこから雨水が浸入しているのか、どの程度劣化しているのかを詳しく調べる必要があります。また、外壁の下地が傷んでいる場合は下地修繕が必要です。まずは下地を整えてから塗装することで、紫外線や雨水によるダメージが防げます。

Q.塗料選びの注意点は?
A.費用を抑えるために安価な塗料を選びがちですが、安すぎる塗料は塗り替えの頻度が高くなるので長期的なコストがかかるというデメリットがあります。安価な塗料にはそれなりの理由があることを理解しておくことが大切です。コストパフォーマンスを考えると、ある程度耐久性のある塗料を選んだほうがいいでしょう。

Q.修繕積立金の作り方は?
A.積立定期預金で貯(た)める方法と、修繕積立金向けの保険に加入する方法があります。確実に修繕積立金を確保したい方は、積立定期預金がおすすめです。目標金額を設定し、その額に達するまで積み立てることができるでしょう。一方、修繕積立向けの保険は生命保険で積み立てるプランなど、保険会社によって内容が異なります。

Q.無足場工法が採用できないケースはあるのか?
A.屋上が三角屋根になっていたり、斜面があったりする場合は、無足場工法が採用できない可能性があります。無足場工法は屋上に専用機器を設置することになるため、屋根の形状が変わっていると設置できなくなるからです。

Q.業者へ依頼する前に確認すべきことは?
A.見積書と契約書の内容は必ずチェックしておきましょう。どのような方法で外壁修繕を行うのか、いつからいつまで工事をするのか、どのような材料を使用するのかなど詳細が記載されているからです。不安要素や気になる箇所がある場合は、すぐにスタッフへ確認しましょう。

まとめ

いかがでしたか? アパートの外壁修繕は定期的に行う必要があります。外壁にチョーキング現象やカビ・コケの繁殖など劣化症状が見られた際は、早めに修繕を行いましょう。外壁の劣化は早めに修繕を行うことで軽度の劣化で済むほか、修繕費用も抑えることができます。なお、アパートの外壁修繕費用をできるだけ抑えたい方は、足場をかけない無足場工法を採用するのも選択肢の1つです。オフィスチャンプではアパートやマンションを中心に、無足場工法による外壁工事を行っています。アパートの外壁修繕でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。


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