サイディングを補修する方法は? 劣化の見極め方や注意点を解説!


「建物のサイディングが傷んできたので補修したいけど、どんな方法があるのだろう」とお考えなら、この記事が役立ちます。サイディングは簡単に美しい外壁を実現できることから、人気の外壁材ですよね。しかし、経年などの理由により劣化するのは避けられないため、必要に応じて補修する必要があります。せっかく補修するのなら、できるだけ高品質な仕上がりにしたいことでしょう。そこで今回は、サイディングの補修について詳しく解説します。

  1. サイディングが劣化・破損する原因は?
  2. サイディングの劣化を放置するとどんな影響がある?
  3. サイディングを補修する方法は?
  4. サイディングの補修を依頼するときの注意点
  5. サイディングの補修は信頼できる業者に依頼しよう
  6. サイディングの補修に関するよくある質問

この記事を読むことで、サイディングの補修で押さえておくべきポイントがよく分かります。サイディングの補修をお考えの人は、記事を読んでみてください。

1.サイディングが劣化・破損する原因は?

最初に、サイディングが劣化したり破損したりする主な理由について見ていきましょう。

1-1.経年

サイディングが劣化する原因の一つが、経年です。サイディングの素材にも寿命があり、年月が経過するほど素材の劣化が進みます。主な種類ごとの寿命は、以下を参考にしてください。

  • 木質系サイディング:8~12年程度
  • 窯業系サイディング:7~10年程度
  • 金属系サイディング:10~15年程度
  • 樹脂系サイディング:10~20年程度

1-2.紫外線

紫外線も、サイディングが劣化する原因です。特に、日光が長時間当たる場所は、紫外線の影響を受けやすく、想定より寿命を早く迎えることがあります。紫外線の影響を受けると、サイディングの色あせや素材の劣化が目立ってくるのが一般的です。さらに劣化が進むと、ひび割れや脱落の原因になることもあるでしょう。

1-3.風雨

風雨も、サイディングが劣化する原因になります。雨に含まれる汚れなどがサイディングに付着してしまうからです。また、強風による圧力やすき間からの侵入で、徐々にはがれてしまうこともあります。特に、台風や爆弾低気圧などが通過した後などは、サイディングの劣化をチェックすべきといえるでしょう。

1-4.地震などによるゆれ

サイディングは、地震などによるゆれの影響で破損することがあります。地震などによりサイディングに大きなゆれが加わると、ひび割れたり脱落してしまったりすることがあるので気を付けましょう。また、サイディングには影響がなくても、コーキング材が大きくひび割れるなどのダメージを受けていることがあるでしょう。特にゆれが大きかった地域では、地震の後にサイディングの状態をチェックすることをおすすめします。

1-5.飛来物の衝突

飛来物の衝突により、サイディングが破損することがあります。たとえば、台風などで隣家の瓦や外壁材などが飛来し、外壁に衝突して破損するなどです。飛来物の衝突は事前に防ぎようがないものの、外壁が大きなダメージを受けることが多く、速やかに補修する必要があります。

2.サイディングの劣化を放置するとどんな影響がある?

サイディングの劣化を放置するとどんな影響があるか、詳しくご紹介します。

2-1.建物の美観を損ねる

サイディングの劣化を放置すると、建物の美観を損ねます。外壁は、建物の印象を大きく左右するものです。サイディングが劣化した状態で放置すれば、見すぼらしい、古い、手入れが行き届いていないなど、目にする人にマイナスイメージを与えてしまいます。建物の美観を維持するためにも、サイディングの劣化を発見したら速やかに補修することが大切です。

2-2.雨もりの原因になる

サイディングの劣化を放置すると、雨もりの原因になることがあります。サイディングがひび割れたり脱落したりした場所から、雨水が入り込みやすいからです。雨が降った後で屋内の壁にシミのようなものが浮き出てくる場合は、サイディングの劣化が原因と考え、早めに対応する必要があります。

2-3.建物の強度が低下する

建物の強度が低下するのも、サイディングの劣化を放置するデメリットの一つです。サイディングが劣化してひび割れたり外壁内部に浸水して外壁材が腐食したりすると、建物の強度が下がってしまいます。場合によっては、震度5弱程度の地震であっても半壊や全壊となる可能性もあるでしょう。屋内で安全に暮らすためにも、サイディングの劣化を放置してはいけません。

2-4.補修工事が大がかりになる

サイディングの劣化を放置すると、補修工事が大がかりになるのもデメリットです。サイディングの劣化を初期段階で補修できれば、簡単かつ短時間で作業できるので補修費用も多額にはなりません。しかし、サイディングの劣化が進むほど、補修作業が大がかりになり工期が長引くほか、補修費用も多額になります。

3.サイディングを補修する方法は?

サイディングを補修する方法について詳しく解説します。

3-1.塗装の塗り替え

サイディングの色あせやごく浅いひび割れだけなら、外壁を塗り替えることで対応可能です。外壁を塗り替えると、まるで新品のように美しく仕上がるため、満足度が高くなります。部分的に塗り替えることもできますが、塗り替えた部分と周囲とで新旧の差が出やすいため、なるべく全体を塗り替えるのがおすすめです。

3-2.サイディングのひび割れの補修

サイディングのひび割れがごく一部だけの場合なら、補修材を埋め込むことで対応できることがあります。簡単に補修できるので、工期も短く費用も安く済むのがメリットです。ただし、補修した部分と周囲とで新旧の差が目立ちやすい、表面の補修にとどまるため、外壁材内部の劣化までは対応できないなどのデメリットがあります。

3-3.コーキングの補修

サイディング周辺のコーキングが劣化している場合も、補修が必要です。コーキングの補修方法には、大きく分けて以下の2つがあります。

  • 増し打ち:既存のコーキングに重ねて塗布する
  • 打ち替え:既存のコーキングを撤去し新たに塗布する

ごく浅いひび割れなどは、増し打ちで対応できます。しかし、コーキングの劣化がひどく、深いひび割れがある、広範囲におよんでいるなどの場合は、打ち替えを選ぶことになるでしょう。

3-4.サイディング材の重ね張り

サイディングの劣化を補修する方法として、重ね張りがあります。カバー工法とも呼ばれ、既存のサイディング材を撤去することなく、そのまま新しいサイディング材の重ね張りを施す方法です。既存のサイディング材を撤去する必要がないことから、工期が短く済み、補修費用も抑えることができます。一方、既存のサイディング材の劣化がひどい場合は対応できないことがある、重ね張りに対応するサイディング材が少ないことなどがデメリットです。

3-5.サイディング材の交換

サイディングの劣化が進んでいたり寿命を迎えていたりする場合などは、サイディング材を交換することになるでしょう。既存のサイディング材をすべて撤去することになるため、重ね張りより大がかりな方法になります。工期も長くなり、費用も多くかかりますが、確実な方法です。また、既存のサイディング材と異なる素材を選んだり、サイディング以外の外壁材への交換を検討したりすることもできます。

3-6.下地のやり直し

サイディングの下地が劣化している場合は、下地もやり直す必要があります。下地が劣化していると、雨もりや外壁材の腐食が見られることもあるでしょう。このままでは、サイディング材を交換しても、外壁の強度が落ちるばかりで危険なため、下地からやり直すことになります。当然ながら、サイディングの補修方法としては最も工期が長く、費用もかかる方法なので、業者とよく相談して進めることが大切です。

4.サイディングの補修を依頼するときの注意点

サイディングの補修を依頼するときの注意点を、詳しく見ていきましょう。

4-1.予算はいくらまで出せるか

予算はいくらまで出せるかによって、サイディングの補修方法に制限が出ることがあります。予算に余裕がある場合は、サイディングをすべて交換することもできるでしょう。しかし、予算が限られている場合や、できるだけ安く抑えたい場合などは、部分的な補修を選ばざるを得ないこともあります。なるべく満足度の高い補修をするためにも、業者とよく相談し、予算内で最適なプランを提案してもらうとよいでしょう。

4-2.足場を設置する必要はあるか

サイディングの補修を業者に依頼するときは、足場を設置する必要があるかどうかも確認しておくべきポイントです。高所を補修する場合は、作業スタッフの安全を確保するために足場を組むのが一般的になります。しかし、足場の組み立てや撤去作業が加わるため工期が長引き、費用も数十万円以上上乗せになることがあるので注意しましょう。業者の中には、足場を組まずに補修工事が可能なところもあるので調べてみてください。

4-3.そのほかに不満点はないか

サイディングの劣化以外に何らかの不満点があるときは、業者に相談してみましょう。場合によっては、サイディングの補修ではなく、サイディング以外の外壁材に交換するほうがよいことがあります。サイディングは、簡単に美しい見た目の外壁を実現できることで、人気が高い外壁材です。しかし、当然ながらメリットだけでなくデメリットもあり、中には不満を抱くケースもあるでしょう。サイディングの補修を検討するのと同時に、そのほかの選択肢もチェックしてみてください。

5.サイディングの補修は信頼できる業者に依頼しよう

サイディングの補修は、信頼できる業者に依頼することが大切です。具体的にどんなポイントを参考に選ぶべきか、詳しくご紹介します。

5-1.サイディングの補修実績が豊富にある

まずは、サイディングの補修実績が豊富にある業者を選びましょう。サイディングの補修実績が豊富にある業者なら、さまざまなパターンを経験しているため、的確なアドバイスを受けることができます。また、こちらの要望にも柔軟に対応してもらえることでしょう。豊富な実績があることは、たくさんの人から支持され続けている証拠であることも、信頼できる業者と判断できるポイントです。

5-2.高い技術力と高品質な仕上がりで定評がある

サイディングの補修を業者に依頼するときは、高い技術力と高品質な仕上がりで定評があることをチェックしてください。高い技術力を持つ業者は、丁寧な作業で仕上がりも高品質です。費用が安くても、業者の技術力が低くて仕上がりが悪いのでは、不満が残ることでしょう。満足度の高い仕上がりにするためにも、技術力の高さや仕上がりの高品質さは重要なポイントです。

5-3.現場視察および見積もりは無料

信頼できる業者では、現場視察および見積もりは無料としているケースが多く見られます。本来は有料にしてもよいところを、あえて無料にすることで、より多くの顧客から正式な依頼を検討してもらえるからです。現場視察や見積もりを有料にすれば、顧客が気軽にコンタクトしづらくなり、長い目で見て売り上げアップにつながりません。こうした判断ができる時点で、信頼できる業者といえるでしょう。

5-4.リーズナブルで分かりやすい料金システム

リーズナブルで分かりやすい料金システムであることも、信頼できる業者の特徴です。サイディングの補修費用は、補修方法・補修範囲・難易度などにより大きく異なります。そのため、すぐに正確な料金を提示するのは困難です。しかし、信頼できる業者では、依頼者が不安にならないよう、料金システムを明確化しています。また、リーズナブルな料金設定であることも安心できる理由です。

5-5.希望の工期に合わせてもらえる

信頼できる業者は顧客の立場を最優先するため、希望の工期に合わせてもらえます。サイディングの補修は屋外での作業になるとはいえ、業者に都合のよいスケジュールを指定されると、何かと困ることもあるでしょう。その点、信頼できる業者なら都合のよい工期に合わせてもらえるので、仕事やプライベートの予定を調整しやすく助かります。

5-6.スタッフの感じがよくて顧客からの評判も上々

スタッフの感じがよいことも、信頼できる業者を見極めるポイントになります。スタッフの言葉遣いや対応が丁寧だと、終始気持ちよく取り引きでき、顧客からの評判も高いことが特徴です。スタッフとコミュニケーションを取りやすく、行き違いが発生しづらい点もメリットでしょう。また、スタッフの質が高い業者は、スタッフの教育に力を入れており、無理な営業ノルマを課していないと考えることができるのもポイントです。

5-7.保証やアフターサービスが手厚い

信頼できる業者は、保証やアフターサービスが手厚いものです。たとえば、工事完了後半年や1年などのタイミングで定期点検を受けることができます。工事後に何かあったときや、追加で依頼したいことがあるときにも心強いことでしょう。サイディングの補修を依頼するなら、保証やアフターサービスが手厚い業者を選ぶと安心です。

6.サイディングの補修に関するよくある質問

最後に、サイディングの補修に関する質問に回答します。それぞれ役立ててください。

Q.DIYでサイディングを補修することはできる?
A.コーキング材のごく軽いひび割れなどを補修する程度なら、DIYでも可能です。しかし、ひび割れが深い、劣化が広範囲におよんでいるなどの場合は、確実に補修するためにも業者に依頼しましょう。

Q.サイディングの補修工事中ずっと在宅すべきか?
A.業者によっては、補修工事の開始および終了のタイミングで立ち会うだけで済むことがあります。ただし、突発的な確認事項が発生することがあるので、補修工事中不在にする場合は、緊急連絡先として携帯電話の番号などを業者に知らせておくことが大切です。

Q.サイディングの補修に火災保険を使うことはできる?
A.火災および台風・地震などの天災による破損については、契約中の火災保険により補修できることがあります。一方、経年や紫外線・風雨の影響による劣化については、適用対象外です。より詳しくは、保険の契約内容を確認してください。

Q.サイディングの補修は何年ごとに行うべきか?
A.特に決まりはありませんが、サイディングの寿命を考えると、10年に1回程度の頻度でチェックおよび補修を行うのがおすすめです。加えて、サイディングの劣化を発見した都度、早めに補修するとよいでしょう。

Q.次回も同じ業者にサイディングの補修を依頼すべきか?
A.業者に対して特に不満がないのなら、同じ業者に依頼し続けるのもよいでしょう。反対に、何らかの不満があるのなら、業者を変更することがおすすめです。

まとめ

今回は、サイディングの補修について詳しく解説しました。サイディングは、経年や紫外線などの影響により徐々に劣化が進みます。サイディングが劣化すると、建物の美観を損ねたり雨もりの原因になったりするので、早めに補修することが大切です。そのまま放置すると、劣化が進んで建物の強度が弱くなったり大がかりな補修になって工期や費用が多くかかったりするので、注意してください。サイディングの劣化をきちんと補修するためにも、この記事を参考にして信頼できる業者を選び、よく相談してみるとよいでしょう。


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