ガイナ塗料の特徴を知りたい! メリット・デメリットは?


家は建てたり購入したりすれば終わり、ではありません。定期的にメンテナンスやリフォームが必要です。家のリフォームというと内部の設備を取り換えるイメージがありますが、外壁塗装の塗り替えもリフォームの一種。

そこで、今回は外壁塗料の一種、ガイナ塗料の特徴やメリットデメリットをご紹介します。外壁塗装に使われる塗料は年々進化していますが、ガイナ塗料はどのような機能があるのでしょうか?

また、ガイナ塗料を塗る際の注意点や業者の選び方などもご紹介します。外壁塗装の塗り替えを考えている方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

  1. 外壁塗装の重要性は?
  2. ガイナ塗料って何?
  3. ガイナ塗料のデメリットは?
  4. ガイナ塗料による外壁塗装をする際の注意点

1.外壁塗装の重要性は?

外壁塗装とは、家の外壁に塗料を塗ることです。家の外壁自体には防水機能や断熱効果がありません。塗料を塗ることによってはじめて断水効果や断熱効果が出るのです。ですから、外壁塗装がはげたまま放っておくと、そこから雨水などが侵入して外壁自体がいたんでしまいます。

また、1980年代まで外壁材の主流だったモルタルは、乾燥すると伸縮するため年月とともにひび割れてくるのです。これも外壁塗装をし直すことで修復しないと、外壁全体がいたんでしまうでしょう。つまり、外壁塗装は家の外観を整えるだけでなく、家を長持ちさせるためにも必要なのです。

外壁塗装は、家を守るために重要なんですね。
はい。外壁塗装に使われる塗料の効果が家の外壁を保護するんです。

2.ガイナ塗料って何?

ガイナ塗料とは、外壁塗装に使う塗料の一種です。外壁塗装に使う塗料は、長い間雨風に耐えなければなりません。ですから、通常の塗料よりもいろいろな機能を持ったものが多いのです。ガイナ塗料は、ロケットの外郭に塗装する塗料を一般住宅用に改良したもの。宇宙空間でロケットが浴びる日光は、地上の何倍も強いものです。

ですから、太陽の光を遮断し、なおかつロケット内部の快適な温度が外に出ていかない効果がある塗料が必要でした。一般住宅用に改良された塗料も同じ機能があります。水性塗料と中空セラミックビーズとアクリルシリコン樹脂のハイブリッドが原料のガラナ塗料は、高い遮熱、断熱効果があるのです。

ちなみに、遮熱とは日光の熱を屋内に通さないこと、断熱とは室内で快適になった温度を外へ逃がさないことを指します。つまり、ガイナ塗料を塗った外壁の家は、夏涼しく冬暖かくなるでしょう。

また、ガイナ塗料は耐久年度がほかの塗料よりもずっと長いです。現在一般的に使われているシリコン塗料の寿命が10年前後なのに対し、ガイナ塗料は15年~20年は持ちます。ですから、一度塗れば長い間塗り直し不要なのです。家のデザインによっては、断熱材があまり入れられないこともあるでしょう。そのような家の外壁にガイナ塗料を使えば、断熱効果がアップするのです。

ガイナ塗料は断熱効果が高いんですね。
はい。ロケットの塗装にも使われています。

3.ガイナ塗料のデメリットは?

さて、遮熱性と断熱性に優れ、さらに耐久性も高いガイナ塗料は、いいことづくめのように思えます。しかし、ガイナ塗料にもデメリットがあるのです。この項では、その一例をご紹介しましょう。

3-1.値段が高い

外壁塗料は、普通のものでも通常の塗料より高価です。ガイナ塗料は、そんな外壁塗料の中でも高価な部類に入ります。一軒家を丸ごと塗り替えるとなれば、百万円単位でお金がかかるでしょう。ですから、工務店から勧められても「はい、お願いします」と即答はしにくいご家庭も多いです。

3-2.塗装に技術が必要

ガイナ塗料に限らず、特殊な効果がある外壁塗料は塗り方にもコツがあります。そのため、新しい塗料が開発されると、塗料メーカーが講習会を開いて塗り方を教えることも珍しくありません。ガイナ塗料は今話題の塗料ですから、「目玉にしたい」と考えている工務店も多いのです。しかし、技術的に未熟な職人がガイナ塗料を塗装しても、「思ったほど効果が感じられない」ということもあります。

3-3.使える色が限られている

ガイナ塗料はセラミックですから、基本的な色は白です。そこに色を混ぜていくので真っ黒などの濃い色は作れません。ですから、黒やこげ茶などの外壁の家は色がガラッと変わることになるでしょう。施主が納得すればそれでよいのですが、一戸建てを建てた方は外壁の色にもこだわりがある方が多いです。ですから、「どうしても元の色と同じ色に塗り替えてほしい」という場合は、ガイナ塗料が使えません。

3-4.外壁材によってははがれやすい

ガイナ塗料は外壁材によってははがれやすい場合があります。また、ガイナ塗料は遮熱性や断熱性は極めて高いのですが、防水性は一般的な外壁用の塗料とそれほど変わりがありません。ですから、塗装の仕方によっては防水性が弱くなって外壁から雨漏りしてくる場合があります。

外壁からの雨漏りは天井からの雨漏りと違い、気づくまでに時間がかかる場合も多いでしょう。雨漏りに気づいたときには外壁のいたみが進んでいることも少なくありません。せっかく奮発してガイナ塗料にしたのに、すぐにはがれたり雨漏りがしたりしたら、メリットも感じられないでしょう。

ガイナ塗料は値段が高いんですね。
はい。また、色のバリエーションが少ないのもデメリットの1つです。

4.ガイナ塗料による外壁塗装をする際の注意点

では最後に、ガイナ塗料による外壁塗装をする際の注意点をご紹介します。値段に見合った塗装をしてもらうにはどうすればよいのでしょうか?

4-1.工務店にガイナ塗料の説明を求める

ガイナ塗料は遮熱性と断熱性が最大のメリットの塗料です。ですから、夏と冬の気温差が激しい地域向きでしょう。逆に、防水性は並ですので降雨量の多い1年中温暖な地域では、あまりメリットは感じられません。ですから、ガイナ塗料が適した地域とそうでもない地域があるのですね。工務店にガイナ塗料による塗装を勧められたら、ガイナ塗料のメリットなどの説明を求めてください。

きちんと理解できているなら、説明ができるはずです。逆に「高くてよいものだから」という理由だけで勧めようとする業者は利用しない方がよいでしょう。

4-2.施工例のある業者を利用する

ガイナ塗料は前述したように塗り方に技術が必要な塗料です。ですから、どうしても高値になってしまいます。それに見合ったメリットがあればよいのですが、「ガイナ塗料を塗るのはお宅が初めてです」という業者は不安です。ですから、施工例のある業者に依頼した方がよいでしょう。また、あまりにも値段が安い業者も要注意です。

ガイナ塗料を利用したい場合は、実績がある業者を利用することが大切なんですね。
はい。値段の安さで飛びつかないようにしましょう。

おわりに

今回は、外壁塗装に使われる塗料の一種ガイナ塗料についていろいろとご紹介しました。

まとめると

  • ガイナ塗料は遮熱性と断熱性に優れ、外壁塗装に使うと冬暖かく夏涼しい家になる。
  • 値段は高いが耐久性にも優れ、15年~20年は塗り替え不用。
  • 技術的に未熟な業者が塗装をするとメリットが全く享受できない。
  • 防水性は並なので、塗り方が悪いと雨漏りする可能性がある。
  • 濃い色が作れないので、黒色やこげ茶の外壁は色が大幅に変わる。

ということです。

工務店でも特殊な機能を持った塗料は目玉になります。ですから、広告などで大きく宣伝しているところもあるでしょう。しかし、極端に値段が安い場合は、技術が伴っていない可能性があります。値段だけを見て工務店を決めないように注意してください。いくら企業努力をしても塗料そのものの値段が高ければ、極端に安くはできないはずです。


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