モルタル外壁のメリット・デメリットは? 知っておきたい特徴は?
モルタル外壁のメリット・デメリットについて知りたいと思っていませんか? 家の壁にモルタル外壁が使われているというのは、多いです。そのため、モルタル外壁の特徴や補修など、基礎知識を身に着けたいと思っている人は多いでしょう。
そこで、この記事ではモルタル外壁のメリット・デメリットや補修についてなど、基礎知識をご紹介していきます。これからモルタル外壁の補修を考えている人などは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
1.モルタル外壁の特徴
多くの家庭の外壁として使用されているモルタル外壁ですが、果たしてどのような特徴があるのでしょうか。ここでは、モルタル外壁の特徴についてご紹介していきます。
1-1.そもそもモルタルとは?
セメントと砂と水を混ぜあわせてできたもの、それがモルタルです。1990年代に家が建てられるときの主流として使われていたのが、このモルタルだといわれています。最近ではサイディング壁で建てられる家も増えていますが、モルタル外壁にも独特の特徴があるため、モルタル外壁で建てられている家も少なくありません。
1-2.モルタル外壁の種類について
ひとくちにモルタル外壁と言っても、実はいくつか種類があります。そこで、ここではモルタル外壁の種類についてご紹介していきましょう。
リシン
表面に細かな粒があるため、手で触るとザラザラしています。古くからあるタイプの1つで特に古いモルタル外壁の家だと、このタイプであることが多いです。表面がザラザラになるのは、塗料を吹き付ける際に小さな砂も一緒に混ぜて吹き付けるためといわれています。表面が細かくでこぼこしてるため、汚れやすく、カビも生えやすいです。
スタッコ
リシンとはまた違ったザラザラ感を持つタイプのモルタル外壁です。リシンが細かくザラザラしているのに対して、スタッコは少し厚い凹凸が目立ちます。モルタル外壁の中でも、塗り替えの際に仕上がりがキレイになりにくいです。ただし、耐用年数が長く、場合によっては15年から20年劣化しないこともあるといわれています。
タイル
塗料を塗った後、半乾きになったところでローラーを転がすため、仕上がりがつるつるした感じになります。シリコンやフッ素を上塗りして耐用年数を上げるのが基本です。上塗りするのがシリコンの場合、耐用年数は13年、フッ素の場合は18年といわれています。
ジョリパット
塗料と砂を混ぜて作った壁材を塗布して仕上げる、最近注目されているタイプのモルタル外壁です。他のモルタル外壁と違ってデザインをオシャレにしやすく、デザイナーズマンションなどに用いられることが多いといわれています。
以上がモルタル外壁の主な種類です。
それぞれで耐用年数や補修方法などが変わってくるため、後々の補修のことも考えて、自分の気に入ったものを選ぶようにすると良いでしょう。
1-3.モルタル外壁のメリット
近年出てきたサイディング壁の場合、パネルを貼って作るため、どうしても形がある程度決まってしまいます。しかし、モルタル外壁の場合、職人自身が塗装を施すため、さまざまなデザインにすることが可能です。工夫をすれば、オシャレな外壁やスタイリッシュな外壁にすることもできるでしょう。また、その他にも、モルタル外壁には次のようなメリットがあります。
- サイディングに見られるようなつなぎ目のある壁にならない
- 味わいと質感が良い
- 材料が金属ではないため、熱くなりづらい
以上が、モルタル外壁のメリットとなります。
1-4.モルタル外壁のデメリット
それでは、反対にモルタル外壁のデメリットについてご紹介していきましょう。モルタル外壁の一番のデメリットといわれているのは、ひび割れしてしまうことです。ひび割れが起こると、そこから雨水やホコリなどが侵入してしまうことになるため、劣化しやすくなってしまいます。ただし、定期的にモルタル外壁の補修や塗装を行うことで、ひび割れを防いだり、ひび割れを改善したりできるので、モルタル外壁の場合は定期的に補修・塗装を行うようにしましょう。その他のデメリットについては、以下のとおりです。
- 汚れが目立ってしまう
- ひび割れると防水性能が劣る
以上が、モルタル外壁の主なデメリットとなります。
2.モルタル外壁の塗装・補修について
モルタル外壁の塗装や補修は、具体的にどのようなことをするのでしょうか。ここでは、モルタル外壁の塗装・補修についてご紹介していきます。
2-1.どんな症状が出たら塗装した方がいいの?
モルタル外壁の耐久性や美しさを保つためには、定期的な塗装が重要です。しかし、どんな症状が出たときに塗装した方がいいのか分からないという人も多いでしょう。そこで、モルタル外壁が劣化してきたときに起こる主な症状をご紹介します。
- 変色したり、色があせたりする
- チョーキング(指で壁を触ると指に白い粉が付く症状)が起こる
- 塗装がはがれたり、浮いてきたりする
- コケや藻が生える
- カビが生える
以上が、モルタル外壁が劣化してきたときに起こりやすい症状です。このような症状を放置しておくと、ひび割れしやすくなってしまいます。そのため、上記の症状が出ている場合は、なるべく早い段階で塗装を検討するようにしましょう。
2-2.モルタル外壁がひび割れたときの補修について
モルタル外壁に起こるひび割れには、2つの種類があります。まず、それぞれの特徴についてご紹介しましょう。
ヘアークラック
0.2ミリ程度の細いひび割れのことを指します。ぱっと見たときに髪の毛のように見えることが、名前の由来とされているようです。経年劣化で起こるひび割れですが、補修も簡単にできるため、この段階であれば早めに補修してしまった方が良いでしょう。
構造クラック
0.3ミリ以上かつ0.5ミリ以上の深さがある、大きなひび割れを指します。このくらいのひび割れになってくると、雨水などが侵入しやすくなり、建物自体の強度も落ちるため、注意が必要です。構造クラックの場合は、ひび割れたところをV字カットし、そこにモルタルを塗りこむことで補修することになります。
以上のように、モルタル外壁のひび割れ補修は、ひび割れの種類によって補修方法が異なるのです。また、近年では弾性塗料と呼ばれるものがあり、これを補修した後の壁に塗ることで、ひび割れを起こしにくくできます。モルタル外壁のひび割れを補修する場合は、仕上げに弾性塗料を塗布してもらうようにすると、より上部な外壁を維持できるようになるでしょう。
まとめ
モルタル外壁のメリット・デメリットなど特徴や、補修方法についてご紹介してきました。それでは、今回ご紹介したことをおさらいしてみましょう。
- モルタル外壁の特徴
- モルタル外壁の塗装・補修について
モルタル外壁の家を所有しているという人は、以上のことを意識しておくことで、外壁の耐久性を低下させてしまわないようにできます。特に日本は地震大国といわれているように、地震が多い国です。塗装や補修を怠っていると、外壁の耐久性がどんどん低下し、いざというときに自分自身や大切な家族を守れないことも考えられます。もしものときに備えるためにも、モルタル外壁は定期的な塗装・補修をしていくようにしましょう。