壁面緑化とは? 覚えておきたい3つのメリット


緑で囲まれた家には情緒があり、あこがれを感じるものです。自分の家や塀も、つたで覆ってみたいと考えたことはありませんか。しかし、見た目の印象で決めてしまう前に、壁面緑化を行うメリットとデメリットをしっかりと確認することは大切です。

長く快適に自分の家での生活を楽しむために、慎重に決定しなければなりません。それでは、壁面緑化で知っておきたい3つのポイントを考えてみましょう。

  1. 壁面緑化とは?
  2. 壁面緑化のメリット
  3. 壁面緑化のデメリット

1.壁面緑化とは?

1-1.壁面緑化の方法

壁面緑化とは、その名前のとおり壁を葉やつたなどの緑で覆うことです。生きた植物が家を覆うのを見るのは楽しいものでしょう。そのように壁面緑化をしている家は、多くの場合、はっきりした目的を持っています。メリットとデメリットをよく知って、行う必要があるのです。壁面緑化を行うかどうかを決めるときには、その詳細をしっかりと確認しましょう。

1-2.壁面緑化の種類

壁面緑化にはいくつかの種類がありますが、地面から植物が成長し、壁を覆っていく「登はん型」が主流です。地上から自然と上に伸びるため、植物そのものを世話することが容易でしょう。しかし、植物は壁にしがみついて伸びるのではありません。植物がからみやすいようにネットやワイヤーを壁面に設置する必要があるのです。きれいな木枠などを設置するのもよいでしょう。ほかには、プランターにシダ類の植物を植えて、下に垂れるスタイルもあります。大型施設であれば、パネル型になった植物をはめ込む方法もあるでしょう。

1-3.壁面緑化に使う植物

壁面緑化で用いる植物には、ツル植物が多く使われています。ナツヅタやヘデラは成長も早く、色が美しいため、壁面緑化には最適です。種類によっては、秋に色の変化を楽しむことができるでしょう。低い塀などには、朝顔やヘチマなどを用いることもできます。食べる楽しさも味わいたいなら、パッションフルーツなどもよいでしょう。高さや世話が必要な程度も確認して選んでください。

壁面緑化とは、家の壁を植物が覆うことなんですね。
はい。ロマンチックな感じがするかもしれませんが、デメリットもあります。

2.壁面緑化のメリット

2-1.建物へのメリット

壁面緑化は建物全体を緑で覆うため、家にカバーをかけた状態になります。紫外線や風雨の影響から家を守るのです。とはいえ、建物へのよい影響に重点を置きたいなら、植物が成長していくためのワイヤーやネットをしっかりと設置してください。植物が壁にしがみつく状態になると、壁面を傷める危険があります。その点をしっかりと押さえておくなら、壁面緑化は建物をしっかりと守る保護材となるのです。

2-2.経済面でのメリット

壁面緑化の最も大きなメリットと言えるのは、経済面での効果です。夏には部屋は涼しく、冬は暖かい家をつくることができます。壁面緑化は家の温度環境を快適にするのに役立つのです。実際に、クーラーや暖房代に大きな違いが生まれます。屋上緑化として屋上にも植物を設置するなら、さらなる節約効果となるでしょう。特に夏場は、気化熱の効果で建物全体が冷却されるのです。このように、冷暖房面でのメリットが高いため、地域によっては屋上緑化や壁面緑化への助成制度もあります。個人でも500,000円ほどの助成金が用意されることもあるようです。詳しい点は自治体に直接確認してください。

2-3.地球や人にやさしいというメリット

自治体が壁面緑化や屋上緑化に強い関心を示しているのは、ヒート・アイランド現象への緩和にも大きく貢献するからです。都市の面積に対して30パーセントの地域が緑で覆われるなら、気温は約4度下がります。植物が環境や温度に与える影響は大きいのです。また、植物には空気を浄化する機能があります。特に空気が汚れやすい都市中心部なら、その必要は大変高いため、自治体は助成金で緑化の促進を考えているのです。また、緑は見ているだけでもリラックス効果があります。壁面緑化は人にも地球にもやさしいのです。

壁を覆う植物が断熱材代わりになってくれることもあるんですね。
はい。夏場は緑のカーテンとして役立つでしょう。

3.壁面緑化のデメリット

3-1.掃除と世話について

生きものを育てるには、世話をする覚悟が必要です。植物は、水をあげなければ枯れ、寒くなれば落ち葉もでます。壁面緑化にはメリットも大きいため、そのメリットのためには手間が必要であることも知っておきましょう。また、壁面緑化に使う植物を選ぶときに、水の量や落ち葉の量など、予想できる世話についても確認してください。

3-2.虫の発生と湿気について

壁面緑化では虫が多く生じる可能性もあります。害虫であれば、壁面の葉を食べることもあるでしょう。虫の発生は薬品で抑えることも可能です。しかし、近所や自分たちの体への影響を考えて、薬品の使用は最低限にしてください。そのため、少しでも虫が多いことに我慢できないなら、壁面緑化をあきらめる必要もあるでしょう。また、日陰になりやすい家であれば家の壁に湿気がこもる危険もあるので注意してください。

3-3.プロのアイディアも聞いておこう

壁面緑化を始めるには、そのほかにも考えておきたいポイントがあります。日光が当たる程度や地面の状況も関係するでしょう。また、隣接する建物や近所への影響も考えなければなりません。壁面緑化を中断するには、大規模な壁面の掃除も必要になるでしょう。壁面の清掃や工事を専門に行う業者は、壁面緑化の施工についても多くの経験と知識を持っています。経験のあるプロのアイディアも聞いて賢い選択をしたいものです。

植物のお世話やお手入れの手間がかかるんですね。
はい。また、虫や病気が発生した場合の対処法も考えておきましょう。

まとめ

壁面緑化の見た目のよさにあこがれを感じる人も少なくありません。とはいえ、壁面緑化にはほかにも知られていないメリットが数多くあります。
壁面緑化は、

  • 建物を保護する
  • 家を快適な温度にする
  • 地球や人にやさしい

などのメリットがあります。
とはいえ、壁面緑化を決めるときには、

  • 水やりや落ち葉の管理
  • 虫の発生
  • 湿気の発生

などの可能性も考えておきましょう。大切な自分の家ですから、プロにもしっかり相談して賢い判断を下したいものです。


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