外壁塗装の足場にかかる費用はいくらぐらいか? 足場代を節約するコツも
一般的に、外壁塗装工事を行う場合、最初に足場を組み立てることになりますが、足場代がかかってしまいます。「足場は絶対に必要なのか」「どのように足場代が計算されるのか?」など、外壁塗装の足場について疑問を抱いている方は多いでしょう。足場代がカットできれば、外壁塗装工事にかかる費用も節約できるはずです。
そこで、本記事では、外壁工事の足場について解説します。
この記事を読むことで、外壁塗装工事にかかる足場代の節約ポイントが分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。
1.外壁工事の足場費用はいくらぐらいか?
最初に、外壁工事の足場にいくらかかるのかチェックしておきましょう。
1-1.足場代は戸建て住宅で約15万~25万円
外壁塗装工事を行う範囲によって足場代は大きく異なりますが、戸建て住宅で約15万~25万円になるのが相場でしょう。25~30坪で約15万~20万円、30~35坪で約18万~23万円、35~40坪で約20万~25万円となります。範囲が大きくなればなるほど費用も高くなってしまうので、床面積が大きい家庭は足場代も高くつくことになるでしょう。逆に、自宅の床面積が25~40坪なのに足場代だけ40万円以上の見積もりを出された場合は要注意です。
1-2.足場代の単価は1㎡あたり約700~800円
足場代の単価は、1㎡あたり約700~800円となっています。あくまで目安なので、もっと高くなったり安くなったりすることもありますが、この単価を基準に考えるといいでしょう。また、足場代のほかに、粉じんの飛散を防ぐために必要なネットの養生費用がかかります。養生費用の目安は1㎡あたり約200円です。足場代の中に養生費用が含まれている可能性もあるため、見積書の詳細を必ず確認してください。
2.足場費用の計算方法は?
それでは、足場費用の計算方法について詳しく説明します。
2-1.足場費用+養生費用が合計金額
前述したように、足場費用の合計金額は足場費用+養生費用になる可能性が高いでしょう。そのため、足場費用を計算する際は、以下の方法で行います。
- 足場費用:足場面積(足場外周の長さ×足場の高さ)×平米単価
- 養生費用:足場面積×200円(養生費用の相場)
上記の計算式でそれぞれ費用を出した後、足し合わせることで合計金額が分かります。養生とは飛散防止シートのほか養生シートや養生テープを使用することもあるでしょう。なお、現場で養生シート等を追加する場合は、追加費用がかかる恐れもあるので事前の確認が必要です。
2-2.2階建ての足場費用計算例
もっと足場費用の計算が分かりやすくなるように、2階建て(縦6m×横8m×高さ6m)という設定で足場料金を計算していきます。主な計算の流れは以下のとおりです。
- 足場外周の長さを求める
- 足場面積を求める
- 足場代の合計金額を求める
足場外周の長さを求める際は、足場は建物から0.6m離して設置する点と建物の両端に0.6mずつ余るように設置する点を考慮しなければなりません。よって、外周の求め方は「縦幅(6m+0.6m×2)×2面+横幅(8m+0.6m×2)×2面」となります。
足場面積を求める際は、足場外周の長さ×足場の高さで足場面積を求める点と家の高さ+1mの高さで設置する点がポイントです。よって、足場面積の求め方は「足場外周の長さ(32.8m)×足場の高さ(6m+1m)」となります。
そして、足場費用を求める「足場面積(229.6㎡)×800円」と養生費用「足場面積(229.6㎡)×200円」を足したら合計金額が出てくるはずです。2階建て(縦6m×横8m×高さ6m)の場合、足場代の合計金額は229,600円という結果になりました。
2-3.どのような方法で計算するのか業者に尋ねる
いまいち足場代の計算方法が分からない・自分で計算するのが難しいという方は、外壁塗装業者に相談してください。優良業者なら、どのような方法で計算しているのか具体的に説明してくれるはずです。逆に、そこで説明をしなかったり、適当に答えたりする業者は悪徳業者の可能性があるため、安易に依頼しないほうがいいでしょう。どのような方法で計算しているのか説明してくれる業者に依頼することが大切です。
3.足場費用を節約するポイント
それでは、足場費用を節約するポイントをいくつか紹介します。
3-1.足場を組む回数を減らす
足場代を節約するポイントは、足場を組む回数を減らすことです。たとえば、外壁塗装だけでなく屋根塗装も行う場合、それぞれの作業で足場を2回・3回と組んでしまうと費用がそのたびにかかってしまいます。けれども、一度にまとめて設置すれば回数を減らすことができるため、その分だけ費用削減につながるというわけです。屋根と外壁の塗装を同時に考えている方は、足場もまとめて組み立てるように依頼するといいでしょう。外壁塗装と並行してシーリングの打ち替えや雨どいの交換を行う場合も同じです。別々の工事でも1度にまとめてしまえば足場代が節約できます。
3-2.複数の業者を比較する
外壁塗装工事を行っている多くの業者では、無料見積もりを実施しています。無料見積もりを利用して複数の業者に足場代の詳細を出してもらえば、予算内に抑えられる業者が選べるかもしれません。足場代を抑えることができる業者に依頼することで、余計な費用を支払う必要もなくなります。けれども、ここで注意しておきたいのが「足場は無料」と宣言する業者です。基本的に、足場は無料にはなりません。外壁塗装工事費のおよそ20%を占めているため、足場代を無料にすることはほぼないといえるでしょう。「足場代は無料」といってくる業者は、ほかの費用に足場代を上乗せしている可能性があります。
3-3.足場を作らない業者に依頼する
前述したように、外壁塗装工事において足場を組み立てる作業は必要です。けれども、業者の中には足場を作らずに命綱を使って作業を行っているところがあります。作業に慣れているスタッフが行うため、足場を作らなくても外壁塗装工事を行うことができるのです。足場を作らずに作業している業者は「足場代は無料」といいません。なぜ足場代が節約できるのかきちんと説明しているので、安心して依頼できるでしょう。足場を作らない業者に依頼するのも節約ポイントの1つです。
4.足場を使わない工事方法もある
それでは、足場を使わない工事とはどのような方法なのか、具体的に見ていきましょう。
4-1.高所作業のテクニックを用いる
2階以上の建物において、外壁塗装工事に足場を組み立てる作業は必要だといわれています。けれども、高所作業ならではのテクニックを使えば、足場を使わない工事が可能です。その代表的な方法として、ブランコ作業があります。屋上から2~3人乗ることができるブランコを吊(つ)り下げて外壁工事を行う方法です。ブランコ作業は高所作業において安価でできる方法ですが、危険性もあるので新築の現場では最終手段や代用として使われてきました。ですが、正しいセッティングを行えば、安全性を確保しながらの作業が可能です。また、ブランコ作業のほかにも命綱を腰につけて作業を行う方法もあります。高所作業のテクニックを駆使した方法といえるでしょう。
4-2.足場が使えない場所でも作業できる
足場を使わない工事方法を採用すれば、足場が使えない場所でも外壁塗装工事ができるようになります。たとえば、住宅が密集している地域では、足場を立てるすき間がありません。足場の計算方法で説明したように、足場を組み立てる際は壁から0.6m離す必要があります。十分なスペースが確保できない空間でも、足場を使わない工法なら外壁塗装工事ができるでしょう。足場が組み立てられない場所でも作業できるという点では、大きなメリットといえます。
4-3.業者選びのポイントをチェック!
足場を作らない業者に依頼する場合、以下のポイントに注目して選ぶといいでしょう。
- ホームページ等に施工事例が掲載されているか
- 無料見積もりや無料相談を行っているか
- どのような方法で作業するのか説明してくれるか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- どんな質問でも分かりやすく説明してくれるか
- 口コミや評判がいいか
外壁塗装工事は手抜きしやすい工事といわれているため、悪徳業者の見極めが肝心です。複数の業者を比較すれば、悪徳業者が見極めやすくなるでしょう。少しでも疑問を感じたときは安易に依頼しないのが1番です。
4-4.足場をかけない外壁工事が可能なオフィスチャンプ
オフィスチャンプでは、足場をかけない外壁工事を行っています。高所作業のテクニックを持っている作業員が工事を行うからこそ、足場なしでも外壁工事ができるのです。ホームページでは実際に施工した建物の写真も掲載しています。無料相談や無料見積もりも受けつけているので、足場代を節約したい方はぜひ1度ご相談ください。
5.外壁塗装の足場に関してよくある質問
外壁塗装の足場に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.一面だけ塗装する際の足場代はいくらぐらいか?
A.一面だけ外壁塗装を行う場合、足場代の相場は約5万~10万円でしょう。ただし、一面だけのために足場を組み立てるのはあまりおすすめしません。なぜなら、一面だけの場合、足場を壁に固定するのが困難だからです。強く固定するのが難しく、安定感を失うので作業が危険な状態になってしまいます。また、足元が不安定になると塗装職人の仕上がりも悪くなってしまいがちです。安全のためにも、少なくとも3面は足場を組んだほうがいいでしょう。
Q.足場代の内訳は?
A.足場代に含まれる内容は、主に以下のような項目があります。
- 作業員の手間賃
- 足場材のメンテナンス費用
- 足場材の運搬費
- 足場材の保管代
- 足場材の減価償却費
- 足場材の諸管理費
Q.足場代の費用にばらつきがあるのはなぜか?
A.さまざまな理由がありますが、立地条件の違いが大きく関係しているでしょう。立地条件によって通常よりも作業に手間と時間が発生してしまうため、足場代も割高になる可能性があります。特に、敷地が狭い・道路が狭い・道路と敷地に高低差がある・駐車スペースがないというケースは足場代が高くつくでしょう。
Q.足場の種類は?
A.主な種類としては、くさび式足場・単管足場・単管ブラケット足場の3種類があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
- くさび式足場:でこぼこの金具で固定し組み立てる足場。住宅用の足場の中では1番作業がしやすい足場だが、場所によっては設置できないことがある
- 単管足場:鉄パイプを組み合わせて建てる足場。あらゆる建物の形状に対応できるが、2本のパイプの上に乗ることになるので足元が不安定になる
- 単管ブラケット足場:単管に足を乗せる板をボルトで固定した足場。単管足場より安全性が高くいが、ボルトがゆるむと揺れやすくなる
Q.無足場工法のメリット・デメリットは?
A.足場を作らない施工方法を無足場工法といいますが、足場を組む分の費用と工期が削減できる点は大きなメリットといえるでしょう。施工範囲が狭くなるほど早く工事を済ませることができます。ただし、足場を組み立てない分、作業自体に時間がかかる可能性があるので注意してください。また、高度な技術が求められるため、熟練の職人を登用する必要もあるでしょう。外壁塗装業者の中には、素人やアルバイトの人が作業しているところもあるため、慎重に業者を選んでください。
まとめ
足場にかかる費用は外壁塗装にかかる費用全体の約2〜3割を占めているといわれています。場合によっては半分を占めることもあるため、足場代がカットできれば大幅な節約が可能になるでしょう。一般的に、外壁塗装は足場代が必要となりますが、オフィスチャンプでは足場を作らない塗装を心がけているので足場代はかかりません。命綱を使用して外壁塗装を行います。外壁塗装の仕上がりは業者の腕にかかっているところがあるため、慎重に選ぶことが大切です。どのような方法で外壁塗装を行うか、説明を聞いてから判断しましょう。また、複数の業者を比較することも大切なポイントです。