アパートの外壁塗装で押さえておくべきポイントは? 費用を抑えるコツも紹介


「アパートの外壁塗装は必要なのか」「どうすれば費用を抑えられるのか」など、アパートの外壁塗装で悩んでいる方は多いでしょう。

外壁塗装はアパートの第一印象を与える大事な要素となるため、常に清潔かつ美しさを保つ必要があります。また、定期的な外壁塗装とメンテナンスも不可欠です。

本記事では、アパート外壁塗装のメリットや塗料の選び方などを解説します。

  1. アパート外壁塗装のメリット
  2. 適切な塗料の選択
  3. 無足場工法の採用とその利点
  4. 外壁塗装プロジェクトの計画と実行
  5. メンテナンスとアフターケア

この記事を読むことで、外壁塗装計画の立て方や無足場工法の特徴なども分かります。気になっている方はぜひチェックしてください。

1.アパート外壁塗装のメリット

最初に、アパートの外壁塗装におけるメリットをチェックしましょう。

入居者が増え、空室が減る

アパートの外壁塗装は、美観をキレイにする目的があります。美観がキレイなアパートは入居者が増え、空室が減るものです。誰でも美観が著しく悪いアパートよりも、キレイに整っているアパートのほうに住みたくなります。アパートの外観はその建物の第一印象を決める重要な要素になるため、美しく保つためにも外壁塗装が必要です。アパートの空室を減らし、入居率を高めたい方は外壁塗装を定期的に行いましょう。

耐久性が向上する

アパートの美観だけでなく、耐久性が向上するのも外壁塗装の大きなメリットです。外壁塗装は一度塗装すれば終わりではありません。紫外線や雨風によって外壁塗装は剝がれていき、塗料の効果もなくなります。その結果、外壁にひび割れが生じやすくなり、そこから雨水が浸入して腐敗の原因になってしまうのです。建物が腐敗すると耐久性が著しく低下し、台風や地震にもろいマンションになります。居住者が安心して暮らすためにも、耐久性を保つことが大切です。

カビなどのアレルギー抑制につながる

外壁塗装を怠っているマンションは、カビが発生しやすく、居住者にアレルギーといった健康被害をおよぼす恐れがあります。カビは一度発生すると速いスピードで繁殖するので、早めの対策が不可欠です。また、アレルギーや藻(も)の発生は外壁の劣化につながるため、外壁塗装で抑制する必要があります。

資産価値が維持できる

マンションの外壁塗装は、資産価値の維持につながります。マンションの資産価値は経年劣化や築年数の経過で落ちてしまうものです。しかし、外壁塗装など定期的なメンテナンスを行えば、資産価値が維持できるようになります。マンションの資産価値は入居率にもつながる重要な要素ですので、定期的に外壁塗装を行いましょう。

節電効果が期待できる

定期的な外壁塗装とメンテナンスによって、マンションの節電効果が期待できるでしょう。外壁に用いる塗料はさまざまな種類がありますが、中には断熱塗料や遮熱塗料といった外気の影響を受けない塗料もあります。外の気温を受けない塗料を使用すれば、冷暖房の効率も向上するので、節電効果が期待できるというわけです。居住者の生活が快適になり、満足度が得られれば退去率も下がります。

2.適切な塗料の選択

ここでは、適切な塗料の選び方を解説します。

メンテナンス頻度に合わせた塗料を選ぶ

アパートの外壁塗料を選ぶ際は、メンテナンス頻度に合わせた種類を選ぶのがポイントです。一般的に、アパートの外壁塗装は10年に1回を目安に行うべきとされています。多くの塗料が耐用年数10年を目安に塗り替えることになるからです。よって、耐用年数10年を目安に外壁塗料を選ぶといいでしょう。なお、主な塗料の耐用年数は下記を参考にしてください。

  • アクリル塗料:約5~7年
  • ウレタン塗料:約8~12年
  • シリコン塗料:約10~15年
  • ラジカル塗料:約10~15年
  • フッ素塗料:約15~20年
  • 遮熱・断熱塗料:約15~20年
  • 無機塗料:約15~20年
  • 光触媒塗料:約10~15年

アパートの外壁塗装に用いる塗料としては、シリコン塗料以上のグレードがおすすめです。シリコン塗料とアクリル塗料は耐久性に劣るため、アパートの外壁塗装には向いていないでしょう。

地域の環境を考慮する

アパートの外壁塗料を選ぶ際は、地域の環境を考慮することも大切です。たとえば、海に近いアパートの場合は、塩害の影響を受けない種類を選択したほうがいいでしょう。寒い地域のアパートなら凍害抑制が可能な塗料、車道のそばにあるアパートなら汚れがつきにくい塗料などがおすすめです。地域によって環境や悪影響をおよぼす要因が異なるため、その地域の特性に合った塗料選びがポイントとなります。

水性塗料、油性塗料、特殊塗料の違い

外壁塗料を大きく分けると、水性塗料・油性塗料・特殊塗料の3つがあります。それぞれの特徴は以下のとおりです。

  • 水性塗料:水が希釈剤に使用されている塗料。安全性が高く、扱いやすい
  • 油性塗料:油が希釈剤に使用されている塗料。耐久性が高く、美しい仕上がりになる
  • 特殊塗料:塗装面に模様ができたり、テクスチャーを演出したりするなど特殊な機能が備わっている塗料

3.無足場工法の採用とその利点

ここでは、無足場工法の採用とその利点を解説します。

足場を設置しない「無足場工法」

外壁塗装を行う際は足場を設置するのが一般的でした。しかし、近年は足場を組まない無足場工法が注目されています。無足場工法は足場を設置し撤去する必要がないため、工事期間の短縮などメリットは多種多様です。「足場を設置しないと外壁塗装ができないのでは?」と思われがちですが、無足場工法では屋上に専用器具を設置し、ロープとつながった作業員が屋上から吊(つる)される形で作業を行います。

コストが大幅に節約できる

無足場工法の大きなメリットは、コストが大幅に節約できるという点です。足場を設置する場合、足場の設置と撤去に時間と費用がかかります。足場の設置・撤去費用だけで、全体費用の3分の1を占めるといわれるほどです。つまり、足場をかけない無足場工法を採用すれば、全体費用の3分の1が節約できるということになります。アパートの外壁塗装は戸建て住宅よりも費用が高額になるため、できるだけ費用を抑えたい方は無足場工法がおすすめです。

足場が組めない場所でも塗装できる

無足場工法は、足場が組めない場所でも塗装できるメリットがあります。足場を設置する場合、最低でも約70cmのスペースが必要です。スペースが足りない場所では足場が設置できず、思うように外壁塗装を進めることができません。しかし、無足場工法であれば、隣の建物との距離が狭くとも外壁塗装が可能です。また、無足場工法は部分的な塗装や補修にも適しています。予算問題でまとめて外壁塗装ができない場合は、数回に分けて行うのも方法の1つです。

防犯面や安全面に優れている

無足場工法は、防犯面や安全面に優れているというメリットもあります。足場を設置する必要がないため、外部からの侵入を心配する必要はありません。「ロープだけで本当に安全なのか?」と思われがちですが、産業用ロープという安全性に優れている道具が登場しました。産業用ロープの普及によって無足場工法の安全性が高まり、現在ではさまざまな場所で用いられています。

無足場工法に慣れている業者へ依頼する

さまざまなメリットがある無足場工法ですが、まだ無足場工法を採用している業者は少なめです。無足場工法に対応している業者だとしても、作業に慣れていない可能性もあるので注意しましょう。悪徳業者とのトラブルを防ぐには、どのような方法で無足場工法を行うのか、安全面などを詳しくチェックする必要があります。

4.外壁塗装プロジェクトの計画と実行

ここでは、外壁塗装プロジェクトの計画と実行について詳しく説明します。

余裕を持って計画を立てる

アパートの外壁塗装計画を立てる際は、スケジュールに余裕を持たせることが大切です。アパートの規模や外壁の状態によりますが、外壁塗装は数週間から数か月かかります。しかし、天候や建物の傷みが激しい場合は、さらに時間がかかるでしょう。外壁塗装の工事期間が延びるほど、居住者にも悪影響を与えてしまう恐れがあります。居住者に負担がかからないようにするためにも、余裕を持ってアパートの外壁塗装計画を立てましょう。

外壁の状態をしっかりと調査する

外壁塗装前に、外壁がどのような状態になっているのか、専門業者による調査が不可欠です。事前にしっかりと調査を行うことで、外壁の状態に合ったプランで外壁塗装が進められるようになります。逆に、外壁調査を行わずに外壁塗装を行うと、塗装がすぐに剝がれたり、劣化が進んだりする恐れがあるので注意が必要です。外壁調査をしっかりと行ってくれる業者に、外壁塗装を依頼しましょう。

工事前に居住者への説明会を開く

アパートの外壁塗装をスムーズに進めるためには、居住者の理解と協力が必要になります。居住者への理解と協力を得るには、工事前の説明が不可欠です。施工業者と一緒に説明会を開いたり、掲示板で塗装工事を告知したりするなど工夫を凝らしてください。居住者に対する説明は、工事の目的・作業内容・工事期間・振動や騒音についての配慮など、より詳しく伝えることが大切です。事前にしっかりと伝えておけば、居住者とのトラブルを防ぐことができます。

施工業者選びも重要

外壁塗装プロジェクトを成功に導くには、施工業者選びも重要です。施工業者の中には、しっかりと外壁調査をせずに工事を進めたり、工事後に高額な費用を請求したりする悪徳業者が存在しています。悪徳業者とのトラブルを避けるためにも、施工業者を選ぶ際は下記のポイントに注目してください。

  • アパートやマンションの外壁塗装実績があるか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • 施工事例がホームページ等に掲載されているか
  • 無足場工法を行っているか
  • 口コミや評判がいいか
  • 無料相談や無料見積もりを受け付けているか
  • 見積書の内容が具体的に記載されているか

オフィスチャンプでは、無足場工法はもちろんのこと、ビルやマンション・アパートなどを中心に外壁工事を行っています。アパートの外壁塗装でお悩みの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

5.メンテナンスとアフターケア

ここでは、メンテナンスとアフターケアについて詳しく説明します。

外壁塗装は定期的なメンテナンスが必要

外壁塗装は、定期的なメンテナンスが重要です。前述したように、ほとんどの外壁塗料は10年前後で寿命を迎えます。寿命を迎えた外壁塗料は外壁材を守ることができず、ひび割れから雨水が浸入し、建物を腐敗させてしまうので注意が必要です。アパートの耐久性と美観を維持するためにも、10~12年を目安に外壁塗装を行いましょう。たとえ、外壁塗料の耐用年数がまだ先だとしても、外壁に劣化症状が見られた際は早めに対処する必要があります。

アフターケアを行っている施工業者へ依頼する

外壁塗装後に異変が起きていないか、外壁が美しく保たれているかを確認するために、アフターケアを行っている施工業者へ依頼しましょう。優良業者の多くは、施工後も定期的に点検を行います。異常が見られた際は、すぐに対応してくれるでしょう。アフターケアを行っている施工業者であれば、何が起きたとしても安心です。

自分でできる点検内容をチェック!

施工業者によるアフターケアや点検はもちろんのこと、自分でできるメンテナンスもあります。それは、外壁の劣化症状をチェックすることです。たとえば、外壁に藻や汚れが付着している場合は、ホースや高圧洗浄機でキレイに掃除するといいでしょう。早めに掃除することで、頑固な汚れが防止できます。また、定期的に外壁をチェックし、以下のような劣化症状が起きていないかをチェックしましょう。

  • チョーキング現象(外壁に触れると白い粉がつく)
  • ひび割れ
  • 塗膜の剝がれ・膨れ
  • 色あせ・退色・変色
  • カビ・藻・コケの発生
  • サビの発生
  • 外壁材の欠け

まとめ

いかがでしたか? アパートの外壁塗装で押さえるべきポイントは、外壁塗料の耐用年数に合わせて定期的に塗り替えることです。定期的なメンテナンスや塗り替えが、美しい外観を保ち、耐久性を維持するポイントとなります。ただし、アパートの外壁塗装は戸建て住宅よりも費用が高額になりがちです。できるだけ費用を抑えたい方は、足場をかけない無足場工法を検討してみてください。オフィスチャンプでは無足場工法を用いた外壁工事を行っています。アパートの外壁塗装でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。


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