外壁を洗浄する方法とは? こんなやり方は逆効果なんです!!
家の印象を大きく左右する外壁。
色や素材にこだわっている人も多いでしょう。
しかし、外壁は野ざらしです。
経年とともに汚れてきます。
「大掃除の際に洗浄したい」と思っている方も多いでしょう。
そこで、今回は外壁の洗浄方法についてご紹介します。
不用意なやり方で外壁を洗浄すると壁をいためる可能性もあるのです。
では、どのような方法で洗浄をすればよいのでしょうか?
また、外壁の汚れが落ちない場合の対処法もご紹介します。
外壁の汚れが気になっているという方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
- 外壁汚れの原因とは?
- 外壁の汚れを落とす方法とは?
- 外壁を修理する目安とは?
- おわりに
1.外壁汚れの原因とは?
まず始めに、外壁が汚れる原因についてご紹介します。
汚れによって、落ちにくいものと落ちやすいものがあるのです。
1-1.雨の汚れ
雨には、空気中のちりやほこりなどが含まれています。
ですから、雨に当たった後は筋になることもあるのです。
さらに、雨に長期間当たり続けると外壁が雨水に含まれたちりやほこりでくすんでくることもあるでしょう。
そのうえ、風にのってきた土ぼこりなども外壁を汚します。
近くにむき出しの土の地面がある場合は、外壁が土ぼこりで汚れやすいでしょう。
1-2.排気ガスの汚れ
自動車のマフラーを見れば分かるように、排気ガスにはすすや油汚れが含まれています。
ですから、幹線道路沿いの外壁は排気ガスの汚れがつきやすいでしょう。
また、ビルトインガレージの住宅の場合は、マフラーが当たる部分の壁が汚れやすいです。
さらに、油汚れは排気ガスだけではありません。
油を使った料理を頻繁に行う場合は、換気扇がついている壁に油汚れが付着する場合があります。
1-3.コケやカビ
日当たりが悪く、じめじめとした外壁にはコケやカビがはえる場合があります。
点々とした黒いシミのようなものがカビ、緑色なものが広範囲に広がっているものがコケです。
見た目が悪いうえに、外壁そのものをいためてしまうのでできるだけ早く落としましょう。
1-4.その他
中国から黄砂が飛んできたり、桜島のような活火山の近くに住んでいたりすると灰や砂由来の汚れがつくでしょう。
また、工場や石油コンビナートのすぐ近くに住んでいると、ばい煙による汚れがつく場合もあります。
現在の工場の煙突は汚れが出ない構造になっていますが、完全にとはいかないでしょう。
また、公園や神社仏閣、池などが近くにあると鳥が集まってきます。
鳥が落とすフンも外壁汚れの原因になるのです。
特に、鳩やカラスなどがベランダに済みついてしまうと被害が拡大するでしょう。
2.外壁の汚れを落とす方法とは?
では、外壁の汚れはどのように落とせばよいのでしょうか?
この項では、その方法や逆にやってはいけない方法をご紹介します。
2-1.ごしごしこすってはダメ
外壁の洗浄というと、ホースで水をかけてデッキブラシなどでごしごしこする人も多いと思います。
しかし、これでは外壁に塗られた塗料が落ちてしまうでしょう。
力まかせにごしごしこすってはいけません。
2-2.基本は水で流すだけ
外壁洗浄の基本は水で洗い流すだけです。
汚れがひどい場合は、柔らかスポンジなどでそっとこすりましょう。
また、油汚れに効くのはキッチン用の洗剤です。
これも、柔らかいスポンジにつけてそっとこすりましょう。
車を洗う長い柄のついたスポンジブラシがあると高いところにも手が届いて便利です。
コケやカビは専用の洗剤をつかうか、浴室用のカビ取りスプレーを使いましょう。
カビ取りスプレーはコケも枯らしてくれるので便利です。
カビ取りスプレーを吹きかけて30分ほど置いたら、ホースで洗い流しましょう。
なお、鳥のフンには病原菌がたくさん含まれています。
洗浄する際は手袋とマスクをして行いましょう。
2-3.高圧洗浄機は便利だけれど……
通信販売でよく宣伝されている、高圧洗浄機。
外壁も洗えるとうたっている製品もあるでしょう。
高圧洗浄機は確かに便利です。
まるで塗り替えたように汚れが落ちて、手間もかかりません。
また、外壁だけでなく敷地内のコンクリート製の床も掃除できます。
しかし、圧力が強すぎると外壁自体をいためてしまうかもしれません。
高圧洗浄機を使う際は、必ず説明書を読んで圧をかけすぎないように注意してください。
また、キッチンや換気扇のしつこい汚れを落とせるスチームクリーナーを、外壁洗浄に使いたいと思う方もいるかもしれません。しかし、スチームクリーナーは高温の蒸気を汚れに吹きかけて落とす仕組みです。
外壁で使えば、塗料が落はくしたり壁材が変質したりするでしょう。
特に、木製の羽目板を外壁に使っている場合は、熱でそりかえってしまうかもしれません。
スチームクリーナーと高圧洗浄機は別物です。
スチームクリーナーで外壁を掃除してはいけません。
2-4.プロに頼むという方法もある
- 外壁の汚れが広範囲で素人では対応しきれない
- 汚れがひどくて素人では落とせない
という場合は、プロに洗浄を頼みましょう。
外壁塗装を行っている業者が、洗浄も行っている場合が多いです。
また、インターネットを検索すれば「外壁の洗浄をお引き受けします」という業者がたくさんヒットするでしょう。
外壁を汚れたままにしておくと、見た目が悪くなるだけでなく外壁そのものをいためてしまうかもしれません。
ですから、外壁の汚れが目立ってきた場合は一度業者に相談してみましょう。
場合によっては塗り替えを勧められる可能性があります。
3.外壁を修理する目安とは?
外壁は、経年とともに劣化していきます。
ひびが入ったり塗料が落はくしたりするなど目立った劣化がなくても油断はできません。
サイディングの目地を埋めているシーリング材がひび割れたり、「チョーキング」といって壁を触ると手に白い粉がついたりするのは劣化の証拠です。
外壁塗料の寿命は約10年といわれていますが、それはあくまでも目安。
自然環境によって外壁の寿命は大きく左右されます。
ですから、外壁を洗浄している際に気になる所が見つかった場合は、業者に相談して外壁の修理や塗料の塗り替えを行いましょう。
早めに塗り替えたり修理したりしておかないと、修繕費がどんどん高額になっていきます。
また、外壁の内側まで劣化が進んでしまうと外壁そのものを取り換えなくてはならなくなるのです。
そうなると、かなり大規模なリフォームになるでしょう。
4.おわりに
いかがでしたか?
今回は、外壁を洗浄する方法についてご説明しました。
まとめると
- 外壁洗浄の基本は水で流すだけ
- 油汚れにはキッチン用の洗剤を使い、カビやコケにはカビ取りスプレーを使おう
- 高圧洗浄機は便利だけれど、スチームクリーナーは使わないこと
- 汚れが取れにくかったり広範囲にわたっていたりすればプロに頼んで洗浄してもらおう
ということです。
外壁は家が建っている場所によって汚れやすかったり汚れにくかったりします。
汚れやすい場所に家を建てる場合は、洗浄をこまめにすることを予定に入れて外壁の色を決めましょう。
当然ですが、白やクリーム色など薄い色ほど汚れが目立ちます。
しかし、濃い色の外壁を使っても白っぽい汚れは隠せません。
ですから、幹線道路沿いなどに家を建てる場合は、「外壁は汚れるもの」と考えて、汚れを落としやすい素材で外壁を作りましょう。
また、築年数が経った家は外壁材を変更するリフォームもお勧めです。