サイディングのメンテナンス方法は? 劣化症状や補修方法も紹介


サイディングのメンテナンスはどのようなタイミングですればいいのか……サイディングのメンテナンス時期や方法などで悩んでいる方は多いでしょう。優秀で人気のあるサイディングですが、寿命はやってきます。できるだけ長く持たせるためにも、定期的なメンテナンスが必要です。

本記事では、サイディングのメンテナンス計画や方法などについて解説します。

  1. サイディングのメンテナンス時期と方法は?
  2. メンテナンスするべき劣化症状は?
  3. サイディングのメンテナンス計画
  4. 外壁の補修方法と漏水予防
  5. サイディングのメンテナンスに関してよくある質問

この記事を読むことで、サイディングをメンテナンスするべき劣化症状や外壁の補修方法なども分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.サイディングのメンテナンス時期と方法は?

まずは、サイディングのメンテナンス時期と方法をチェックしておきましょう。

1-1.種類によってメンテナンス時期は異なる

サイディングのメンテナンス時期は、種類によって異なります。サイディングの主な種類とメンテナンス時期は以下のとおりです。

  • 窯業系サイディング:約7~10年
  • 金属系サイディング:約10~15年
  • 木質系サイディング:約10年前後
  • 樹脂系サイディング:約10~20年

日本の住宅でほぼ使われているのは窯業系サイディングです。窯業系サイディングはデザインが豊富で、シーリング材・サイディング表面の塗装に劣化が現れやすいでしょう。金属系サイディングはアルミニウム・鉄などの金属を成形・加工したものです。ひび割れの心配はありませんが、メンテナンス周期は少し長めになります。木質系サイディングは天然木や合板が主材で、湿気に弱い点がデメリットです。日本ではあまり使われていない樹脂系サイディングは、雨水や塩害に強い特徴があります。

1-2.劣化の度合いで変わるメンテナンス方法

サイディングのメンテナンス方法は、劣化の度合いによって変わります。たとえば、シーリングが劣化している場合、打ち替え工事を行うことになるでしょう。シーリングは指で押すと跳ね返すような弾力性を持っているものですが、経年劣化によって少しずつ弾力がなくなります。その結果、水漏れが発生してしまうのです。よって、新しいシーリングを充填しなければなりません。また、サイディング表面の塗装もメンテナンス方法の1つです。塗装が劣化するとサイディング自体が水を吸収してしまい、吸水と乾燥を繰り返すうちに反りや浮きが発生します。劣化症状を放置するとサイディングが傷んでしまうので、上から新しく塗装しなければなりません。

2.メンテナンスするべき劣化症状は?

ここでは、メンテナンスするべき劣化症状をいくつか紹介します。

2-1.シーリング材(コーキング材)の劣化

サイディングボードをつなぎ合わせるためには、シーリング材が必要です。シーリング材はコーキング材とも呼ばれており、緩衝材的な役割を担っています。このシーリング材も雨風や紫外線によって劣化してしまい、緩衝材的な役割が果たせなくなるとサイディングにも悪影響を及ぼしてしまうのです。シーリング材の寿命は約5~10年といわれているため、劣化症状が目立ち始めた際にはメンテナンスを検討したほうがいいでしょう。

2-2.チョーキング現象

チョーキング現象が発生した際も、サイディングのメンテナンスをすべきタイミングといえるでしょう。チョーキング現象とは、外壁を触ると白い粉がつく症状のことです。触った手に白い粉がつくということは、塗装が劣化している証拠になります。塗料に含まれている合成樹脂成分が分解されているからこそ、白い粉がついてしまうのです。チョーキング現象を放置すると、サイディングを保護している塗膜が剝がれてしまうことになるので雨漏りの原因になります。

2-3.ひび割れ・反り・浮き

サイディングにひび割れが発生したり、反りや浮きが目立ち始めたりしているのも、メンテナンスすべき時期といえるでしょう。さまざまな劣化症状がありますが、その中でもひび割れ・反り・浮きの3つは深刻度が高めです。特に、ひび割れはヘアークラックと呼ばれる0.3mm以下の幅でも注意しなければなりません。いつの間にかひび割れが大きくなり、そこから雨水が浸入しては下地や木材が腐敗してしまいます。

2-4.カビ・藻・変色

サイディングにカビや藻が発生していたり、変色が起きたりしているのもメンテナンス時期のサインとなります。湿気が原因で発生することが多いカビは、外観が悪くなるのはもちろんのこと、サイディング自体が変色する原因になってしまうので注意が必要です。軽度の劣化症状から高圧洗浄で元に戻りますが、ひどくなっている場合は塗装をしなければなりません。カビが生えていないか・藻が発生していないか・変色が起きていないかなど、日ごろからチェックしておきましょう。

3.サイディングのメンテナンス計画

ここでは、サイディングのメンテナンス計画について解説します。

3-1.サイディングの種類を把握しておく

サイディングのメンテナンス計画を立てるためには、今施されているサイディングがどのような種類なのか把握しておかなければなりません。前述したように、サイディングにもさまざまな種類があり、それぞれでメンテナンス時期が異なります。また、サイディングの種類だけでなく、塗装を施した時期などもチェックしておくと良いでしょう。いつごろに塗装したのか把握することで、良いタイミングでメンテナンスを行うことができ、計画も立てやすくなります。自分で分からない方は、外壁調査を行っている専門業者に相談すると良いですよ。

3-2.メンテナンスにかかる期間を把握する

サイディングのメンテナンス計画には、メンテナンスにかかる期間も重要なポイントとなります。メンテナンス方法は外壁の状態によって異なりますが、どの手法を選んでも約1~3週間がほとんどです。ただし、外壁工事は天候に左右される工事ですので、雨の日が多い梅雨の時期は1か月以上かかる可能性もあるでしょう。メンテナンスにかかる期間もしっかりと把握することで、スピーディーに補修や点検を終わらせることができます。

3-3.メンテナンス費用も忘れずにチェック!

サイディングのメンテナンス計画に必要不可欠なのが、メンテナンスにかかる費用です。外壁の状態や劣化症状などによって費用は大きく異なるでしょう。あくまで目安となりますが、メンテナンス費用は以下のとおりです。

  • 塗装工事(30坪・外壁150㎡の場合):約70万~170万円
  • コーキング交換工事:800~1,100円/m
  • カバー工事:約150万~200万円
  • 張り替え工事:約200万~250万円

ある程度の予算を踏まえた上で、外壁リフォーム業者と相談しながら工事内容を決めてください。

4.外壁の補修方法と漏水予防

ここでは、外壁の補修方法と漏水予防について解説します。

4-1.部分補修

外壁の補修工事は、大まかに分けると部分補修と全面補修の2種類があります。サイディングの劣化症状が軽度であれば、部分補修で補うことができるでしょう。外壁のひび割れやサビを直したり、窓枠にコーキングをしたりするなど、費用も最小限に抑えることができます。軽度なひび割れやコーキングの補修がメインになるでしょう。定期的にサイディングのメンテナンスをしっかりと行っておけば、部分補修で済むケースがほとんどです。

4-2.全面補修

部分補修では補うことができない劣化症状の場合、全面補修を行うことになります。全面補修では、外壁塗装を全体的に塗り直したり、サイディングを重ね張りしたりするなど、大がかりな修理や補修がメインになるでしょう。部分補修は突発的な損傷が起きた際に行うことが多いのですが、全面補修は外壁材や塗装の寿命を迎えたタイミングに合わせて行われることがほとんどです。また、定期的なメンテナンスを怠っていたケースも、全面補修をしなければならない可能性があります。

4-3.外壁の漏水を予防する方法

ここでは、外壁の漏水を予防する方法についていくつか紹介します。

4-3-1.定期点検やメンテナンスが1番大事

何よりも1番大事なのは、定期点検やメンテナンスを行うことです。定期点検やメンテナンスを行うことで、早めに劣化症状を見つけられます。その結果、外壁の漏水を未然に防止できますし、補修費用を抑えることもできるのです。住まいが大きく損傷することを防ぎたいのであれば、定期点検やメンテナンスを行いましょう。

4-3-2.実績のある外壁塗装・外壁リフォーム業者に依頼する

漏水を防ぐためには、実績のある外壁塗装・外壁リフォーム業者に依頼することも重要なポイントです。外壁塗装・外壁リフォーム業者の中には、きちんと外壁の状態を調べずに工事を行う業者もあれば、間違った方法で補修を行い高額な費用を請求する悪徳業者が存在しています。施工不良によって漏水が発生するケースもあるので、業者選びは十分に気をつけておかなければなりません。

5.サイディングのメンテナンスに関してよくある質問

サイディングのメンテナンスに関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.メンテナンス時期と寿命は違うのか?
A.違います。具体的な寿命は種類によって異なりますが、サイディング自体の寿命は約30~40年です。けれども、メンテナンス周期は窯業系サイディングなら7~10年、金属系サイディングなら10~15年となっています。サイディング自体の寿命は長くとも、サイディングの表面に施されている塗装が劣化したり、目地部のシーリング材が傷んだりしてしまうのでメンテナンスが必要です。

Q.メンテナンスフリーのサイディングはあるのか?
A.サイディング自体がメンテナンスフリーとなっているのをよく見ますが、実際には定期的なメンテナンスが必要になります。メンテナンスフリーと強調されているサイディングでも、雨風や紫外線などによってダメージを受け劣化してしまうからです。「メンテナンスフリーだから大丈夫」と思っていても、サイディングが劣化してしまい、防水シートまで腐食してしまう可能性があります。サイディング自体を長持ちさせるためにも、メンテナンスは定期的に行ってください。

Q.高圧洗浄とは?
A.外壁塗装をする際に行われる作業のことです。超高圧にした水圧で外壁についている汚れを一気に落とすことができます。外壁塗装をする前に、外壁についている汚れをしっかりと落としておかなければ、キレイに塗装をすることができません。ただし、高圧洗浄の音が騒音トラブルになる可能性もあるため、心配な方は事前に施工業者へ相談しておくと良いでしょう。

Q.0.3mm以下のひび割れでも補修は必要か?
A.すぐに補修が必要というわけではありませんが、ひび割れがひどくなる可能性があるので定期的にチェックしておきましょう。ひび割れの幅が1mm以上になった際には、家の構造自体に欠損がある可能性があるので外壁リフォーム業者に相談することをおすすめします。また、ひび割れの幅が3mm以上の場合はかなり進行している状態です。すぐにでも外壁リフォーム業者に依頼して補修を行う必要があります。

Q.外壁塗装・外壁リフォーム業者選びのポイントは?
A.どの外壁塗装・外壁リフォーム業者を選べばいいのか分からない方は、以下のポイントをチェックしてください。

  • 外壁塗装や外壁リフォームの実績があるか
  • スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
  • 見積書の内容が具体的に記載されているか
  • 外壁の状態についてしっかりと説明してくれるか
  • 口コミや評判がいいか
  • 施工事例がホームページ等に記載されているか

上記のポイントを踏まえた上で、複数の業者を比較してください。比較することで悪徳業者を見極めることができるでしょう。オフィスチャンプでは無料相談を受け付けてるので、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

まとめ

サイディングのメンテナンス時期は、約7〜10年といわれています。ただし、サイディングにもさまざまな種類があるため、それぞれの特徴をしっかりと把握しておかなければなりません。また、外壁をきちんと専門業者に調べてもらい、状況に合った方法でメンテナンスを行うことが大切です。外壁の状態に合っていない方法で補修をしてしまうと逆効果になってしまいます。適切な補修やメンテナンスをするためにも、業者選びが重要です。


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