アパートの外壁が劣化しているサインとは? 修繕計画や修繕方法などを解説
「アパートの外壁が劣化しているが、どのように修繕すればいいのか」「どのような症状が劣化サインになるのか」など、アパートの外壁劣化で悩んでいる方は多いでしょう。
外壁劣化のサインを把握しておけば、アパートの修繕を計画的に行うことができます。劣化サインを見逃してしまうと、アパートの外壁がどんどん悪い状態になってしまうので注意が必要です。
本記事では、アパートの外壁が劣化しているサインや修繕計画などを詳しく説明します。
この記事を読むことで、アパートの外壁劣化が与える影響や、無足場工法のメリットなども分かります。悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
1.アパート外壁の劣化サインは?
最初に、アパート外壁の劣化サインや早期発見の重要性をチェックしましょう。
把握しておきたい外壁の劣化症状
アパートの外壁に見られる劣化サインを把握しておけば、適切なタイミングで修繕ができるようになります。逆に、外壁の劣化サインに気づかずにいると、そのまま悪化してしまう恐れがあるので注意が必要です。なお、アパートの外壁が劣化しているサインは、下記を参考にしてください。
- 外壁の変色・退色・色あせ
- チョーキング現象(外壁に触れると白い粉が付く)
- ひび割れ(クラック)
- 塗膜の浮き・剝がれ
- コーキングの割れ・剝がれ
- 藻・コケ・サビの繁殖
上記の中でも気をつけておきたいのは、ひび割れです。0.3mm以上のひび割れは構造クラックと呼ばれており、建物の防水性や耐久性が著しく低下しています。そのままひび割れを放置すると、雨漏りの原因になるので注意してください。
外壁塗装は10に1回が目安
どのようなタイミングで外壁塗装をすべきか悩んでいる方は、10年に1回を目安に考えるといいでしょう。塗料の種類によって異なりますが、塗料の耐用年数は10年前後が目安です。前回の塗装から10年前後でさまざまな劣化症状が出てくるといわれています。耐用年数を迎える前に劣化サインが見られた際は早めの対処が必要ですが、10年に1度を目安にしてください。なお、塗料別の耐用年数は以下のとおりです。
- ウレタン塗料:約8~10年
- シリコン塗料:約10~15年
- ラジカル塗料:約14~16年
- フッ素塗料:約15~20年
- 無機塗料:約5~25年
2.劣化した外壁が与える影響とは?
ここでは、劣化した外壁がどのような影響を与えるのか、詳しく説明します。
アパートの資産価値が低下する
外壁が劣化しているアパートは見た目が悪くなるだけでなく、どんどん資産価値が低下していくことになります。建物の資産価値は築年数が経過するたびに低くなるものですが、定期的にメンテナンスを行うことで資産価値の維持が可能です。「資産価値を保つメリットはあるのか?」と疑問を抱きがちですが、資産価値の維持=収益力の強化へとつながります。アパートの経営を安定させたい方にとって、外壁のメンテナンスは必要不可欠です。
耐久性が著しく低下する
まだ大丈夫だからといって、アパートの外壁劣化を放置すると建物自体の耐久性が著しく低下することになります。アパートの耐久性が低下すると、地震や台風などの自然災害にもろくなり、住民の安全が確保できなくなるので注意が必要です。アパートの耐久性を維持するためにも、定期的に外壁を塗り替え、メンテナンスを心がけることが大切なポイントとなります。
入居率の低下につながる
外壁の劣化は、入居率の低下につながります。たとえば、見た目がキレイなアパートと外壁が古く汚れているアパートなら、あなたはどちらを選ぶでしょうか。おそらく、ほとんどの人がキレイなアパートを選択するはずです。外壁が美しく、キレイに保たれているアパートには入居したい人が殺到し、入居率も安定します。逆に、外観がひどく汚れているアパートは転居率が高くなるため、入居率が低迷することになるでしょう。
修繕費用が高額になる
アパートの外壁に見られる劣化を放置していると、修繕費用が高額になるので注意が必要です。早めに対処すれば低費用で抑えられた劣化症状だとしても、対処が遅れるほど大がかりな工事になってしまいます。たとえば、ひび割れを放置すると下地にまで悪影響をおよぼす恐れがあるため、場合によっては下地補修が必要になるでしょう。外壁塗装だけであれば最低限の費用で抑えられたことが、下地補修が加わると一気に高額な費用となってしまいます。修繕費用を抑えたい方は、早めに対処することが大切です。
3.アパートにおける外壁の修繕計画とコスト管理
ここでは、アパートにおける外壁の修繕計画とコスト管理を解説します。
修繕計画は綿密に
アパートの外壁塗装は、戸建て住宅よりも高額になるケースがほとんどです。そのため、綿密に修繕計画を立てることが大切なポイントとなります。アパートの修繕計画を立てる際は、必要になる修繕内容・修繕時期・費用を想定しましょう。将来的に行う必要がある工事としては、外壁塗装を含めた外壁工事や屋根工事・防水工事・内装工事などがあります。それぞれの工事がいつどのようなタイミングで必要になるのか、いくらぐらい費用がかかるのかをあらかじめチェックしておきましょう。
修繕費用となる積立金を貯(た)める
管理会社や大家で異なりますが、修繕費用となる積立金は毎年コツコツと貯める必要があります。できれば、以下のような割合で修繕積立金を蓄えておきたいところです。
- 築年数が1~10年目:アパート建設費の約0.3%を毎年
- 築年数が10~20年目:アパート建設費の約0.5%を毎年
- 築年数が21年目以降:アパート建設費の約1.0%を毎年
アパートの修繕費用は急に用意できる金額ではありません。毎年貯められるように、積立金の計画を立てることも大切なポイントです。
アパートの修繕箇所と修繕費用を理解する
計画的かつ効率的な修繕を実施し、コスト管理を徹底するには、アパートの修繕箇所と修繕費用をしっかりと理解しておく必要があります。どのような修繕にいくらかかるのかを把握しておけば、悪徳業者とトラブルになる心配もありません。なお、アパートの修繕箇所と修繕費用については、下記を参考にしてください。
- 外壁塗装:1㎡あたり3,000円ほど
- 外壁の張り替え:約100万~400万円
- 屋根塗装:約120万円~
- 屋根の葺(ふ)き替え:約200万~300万円
- 排水管の洗浄:約5,000円
- 壁紙・床の張り替え:1㎡あたり約1,000~1,500円
- エアコンの清掃・交換:8,000~10万円
- 給湯器の点検・交換:約2万~30万円
外壁塗装業者選びも大切なポイント
アパートの修繕計画を立てる際は、外壁塗装業者選びも大切なポイントです。外壁塗装業者の中には、塗装後に高額な追加費用を請求したり、正しい方法で塗装を行わなかったりする悪徳業者が存在しています。実際に、悪質な外壁塗装業者とのトラブルも起きているため、慎重に業者を選ぶことが大切です。なお、外壁塗装業者選びで押さえておきたいポイントは下記を参考にしてください。
- 外壁塗装の実績があるか
- アパートの修繕に長(た)けているか
- スタッフの対応が丁寧でスピーディーか
- 無料相談や無料見積もりを受け付けているか
- 見積書の内容が具体的に記載されているか
- 施工事例がホームページ等に掲載されているか
- 口コミや評判がいいか
4.無足場工法の導入とメリット
ここでは、無足場工法の導入とメリットについて詳しく説明します。
足場をかけない無足場工法
できるだけ費用を抑えたい方は、足場をかけない無足場工法がおすすめです。「無足場工法とは何なのか」と気になっている方は多いと思いますが、無足場工法は足場をかけない工法となります。外壁工事をする際は足場を設置するのが一般的です。しかし、足場の設置と撤去費用は足場の約3分の1を占めているほど、高額な費用になります。つまり、足場をかけない無足場工法を採用すれば、大幅に節約できるというわけです。
隣の建物との距離が狭くても外壁工事が可能
無足場工法は工事費用が節約できるだけでなく、隣の建物とのスペースが狭い状態でも外壁工事ができるというメリットがあります。足場を設置する場合、最低でも約70cmのスペースが必要です。けれども、繁華街の中にあるアパートでは隣の建物との距離が近く、足場を設置するスペースがありません。無足場工法は人が1人入れるスペースであれば外壁工事ができるため、隣の建物との距離が狭くとも安心です。
部分的な工事も気軽にできる
劣化がひどくなっている部分だけ修繕したい、外壁が剝がれている箇所だけキレイにしたい場合にも無足場工法が役立ちます。無足場工法は屋上に専用機器を設置し、そこからロープに吊(つる)された作業員が降下しながら作業することになるでしょう。広範囲な工事には向いていませんが、部分的な工事に対して効率的に行えるのが無足場工法のメリットです。必要な箇所だけ修繕が行えるため、その分の費用も節約できます。
無足場工法ならオフィスチャンプへ
無足場工法による外壁工事を検討中の方は、ぜひオフィスチャンプへご依頼ください。オフィスチャンプでは、ビルやマンションなどを中心に無足場工法による外壁工事を行っています。無足場工法は注目されていますが、まだまだ浸透していない工法です。そのため、無足場工法に対応できる業者が限られているほか、中には実績のない悪徳業者が無足場工法で工事をするところもあります。オフィスチャンプでは、無足場工法と外壁工事に長(た)けている作業員が担当するので安心です。無料相談や無料見積もりも受け付けているため、ぜひ一度お問い合わせください。
5.アパート外壁の劣化に関してよくある質問
アパート外壁の劣化に関する質問を5つピックアップしてみました。
Q.外壁が劣化する原因は?
A.主な原因は、紫外線と雨水です。外壁は常に紫外線や雨風にさらされているので、建物の中でも劣化しやすい傾向があります。経年劣化によるダメージがほとんどですが、地震や台風などでひび割れが起きたり、外的要因で外壁が劣化したりすることもあるので気をつけましょう。
Q.アパートの外壁塗装にかかる期間は?
A.アパートの規模によって異なりますが、一般的に約2~3週間かかります。ただし、外壁塗装は天候に左右されやすいところがあるため、雨の日や台風が多い時期には1か月以上かかることがあるでしょう。また、下地にまで悪影響をおよぼしていたり、劣化箇所が広範囲に広がったりしている場合は目安よりも工事期間が延びます。
Q.外壁をキレイに保つコツは?
A.定期的なメンテナンスや点検はもちろんのこと、耐用年数が長い塗料を選択するといいでしょう。耐用年数が長い塗料はセルフクリーニング機能や防汚性などが優れているため、ほかの塗料よりもキレイに保つことができます。また、優良業者に外壁塗装を依頼するのもキレイに保つコツです。
Q.無足場工法にデメリットはあるのか?
A.屋上から吊されながら作業することになるため、作業範囲が限られるという点です。広範囲の作業においては、無足場工法よりもほかの方法で塗装したほうがいいでしょう。また、施工後の確認が困難というデメリットもあります。自分で仕上がりを確かめることができないため、作業員に修繕箇所の写真を撮ってもらうなどして確認してください。
Q.外壁塗装業者へ依頼する前にチェックすべきことは?
A.どのような方法で修繕を行うのか、修繕箇所によっていくらかかるのか、しっかりとチェックしておきましょう。特に、見積書の内容は細部まで確認することが大切です。分からないところや疑問点がある場合は、解決できるまで尋ねましょう。
まとめ
アパートの外壁の色あせや剝がれなどが起きている場合は、劣化している可能性があるので早めに対処する必要があります。劣化サインを放置するとどんどん状態が悪化し、修繕費用が高額になってしまうでしょう。できるだけ費用を抑えたい方は定期的なメンテナンスを心がけるのはもちろん、無足場工法を採用するのも選択肢の1つです。足場をかけない無足場工法を採用すれば、足場代が丸ごと節約できます。なお、オフィスチャンプでは無足場工法を用いて外壁工事を行っているので、アパートの外壁劣化でお悩みの方はぜひ一度お問い合わせください。