マンションの外壁塗装工事を行う必要性は? 無足場工法を採用するメリット


「マンションの外壁塗装工事は何のために行うのか」「どうすれば費用を最小限に抑えることができるのか」など、マンションの外壁塗装工事で頭を抱えている方は多いでしょう。費用をかけたくないからと外壁塗装工事を先延ばしにしがちですが、定期的に塗り替えないと余計な工事まで追加することになってしまいます。

先延ばしにしたほうが、外壁塗装工事にかかる費用も高額になるのです。マンションの外壁塗装工事でも、しっかりとポイントを押さえておけば費用が節約できます。

そこで、本記事では、マンション外壁塗装の重要性や費用削減につながる無足場工法について詳しく説明していきましょう。

  1. マンション外壁塗装工事の目的は?
  2. マンションの外壁塗装工事で知っておきたい工程と費用相場
  3. 無足場工法のメリットは?
  4. マンション外壁塗装工事の実施事例を紹介
  5. マンションの外壁塗装工事に関してよくある質問

この記事を読むことで、マンションの外壁塗装工事における工程と費用相場なども分かります。気になっている方はぜひ参考にしてください。

1.マンション外壁塗装工事の目的は?

まずは、何のためにマンションの外壁塗装工事をするのか、主な目的をチェックしましょう。

建物の劣化を防ぐため

マンションの劣化を防ぐために、外壁塗装工事は必要です。そもそも、外壁塗装は毎日さらされる紫外線や雨風から外壁を守るという役割を担っています。外壁に塗装を施すことで塗膜が生まれ、その塗膜が紫外線や雨風から受けるダメージを軽減してくれるのです。一度塗装すれば永久的に効果が持続すると思われがちですが、紫外線や雨風によるダメージで少しずつ塗膜が削れていき、外壁塗装の効果を失うことになります。よって、建物の劣化を防ぐためにも、定期的に外壁塗装を施す必要があるのです。

美しい外観を保つため

マンションの外壁がひどく汚れていると、どのような印象を受けるでしょうか。おそらく、多くの人が「管理がきちんと行き届いていない」「汚くて古いマンションだ」と悪い印象を受けるはずです。このように、マンションの外壁塗装工事は外観とイメージに直結する大きな影響力を持っています。美しい外観を保つためにも、マンションの外壁塗装工事が必要です。

入居率と資産価値にも影響する

マンションの外壁塗装がいかに重要なのか、外壁塗装と資産価値の関係を理解すれば分かります。不動産を財産として評価した価格を資産価値といいますが、外壁塗装を怠るとマンションの資産価値がどんどん下がることになるでしょう。資産価値が下がったマンションは自然と入居者も少なくなり、空室が目立ち始めます。入居率が低く、外壁塗装など管理が行き届いていないマンションには、誰も入居したがりません。外壁塗装は、マンションの入居率と資産価値にも大きな影響をおよぼす大事な工事といえるでしょう。

2.マンションの外壁塗装工事で知っておきたい工程と費用相場

ここでは、マンションの外壁塗装工事で知っておきたい工程と費用相場を解説します。

マンションの外壁塗装工事における大まかな流れ

では、具体的にどのような流れでマンションの外壁塗装工事が実施されるのでしょうか。大まかな流れについては、下記を参考にしてください。

  1. 足場を設置し、養生をしっかりと行う
  2. 高圧洗浄機で外壁に付着している汚れを落とす
  3. 高圧洗浄で落ちなかった汚れを除去し、下地処理を行う
  4. 下地の調整作業後、下塗り→中塗り→上塗りの順で塗装を行う
  5. 足場を解体し、周辺を清掃して完了

ちなみに、マンションの規模が大きくなるほど工事期間は長くなりますが、50世帯未満なら約2~3か月、50世帯以上だと半年程度かかります。また、外壁の下地が著しく傷んでいる場合は、下地補修に時間がかかるため、工事期間も半年以上になる可能性が高いでしょう。

工事前の外壁調査が重要

マンションの外壁塗装工事は費用も工期も戸建て住宅より必要になるので、工事前に行う外壁調査が大変重要になってきます。外壁調査とは、外壁がどのような状態になっているのか詳しく調べる調査のことです。優良業者の多くは、工事前にしっかりと外壁調査を行います。外壁調査の結果をもとに、外壁の状態に合った外壁塗装工事が計画できるからです。つまり、外壁調査をしっかりと行わない施工業者は、間違った方法で外壁塗装工事を行う可能性があるので注意したほうがいいでしょう。

マンションの外壁工事費用は約130万円~

マンションの外壁塗装工事にかかる費用は、塗装範囲と外壁の劣化具合などで異なります。参考として、階数ごとの費用相場を下記にまとめました。

  • 3階建て:約130万~410万円
  • 4階建て:約340万~550万円
  • 5階建て:約450万~670万円
  • 6階建て:約540万~820万円
  • 7階建て:約630万~950万円

また、外壁塗装で使用する塗料の種類によっても費用が変わるので注意が必要です。なお、主に使用される塗料別の費用は以下のとおりとなります。

  • シリコン塗料:約2,300~3,500円/㎡
  • フッ素塗料:約3,500~4,800円/㎡
  • ラジカル塗料:約2,200~4,000円/㎡
  • セラミック塗料:約2,300~4,500円/㎡
  • 光触媒塗料:約3,800~5,500円/㎡
  • 無機塗料:約3,500~5,500円/㎡

3.無足場工法のメリットは?

ここでは、無足場工法のメリットを解説します。

大幅なコストダウンにつながる

無足場工法の大きなメリットは、大幅なコストダウンにつながるという点です。足場の設置と撤去にかかる費用は、全体費用の約3分の1を占めているといわれています。足場をかけない無足場工法を採用すれば、全体費用の約3分の1が丸々カットできるでしょう。また、無足場工法は部分的な作業が可能になるため、劣化箇所だけ補修と塗装もできます。必要最低限の費用で外壁工事ができるのも、無足場工法の大きなメリットです。

予算や時期に合わせた分割工事が可能

部分的工事が可能な無足場工法は、予算や時期に合わせた分割工事もできるというメリットがあります。従来の足場を設置する工法では、外壁の一部を補修したり塗装したりしたいときでも、「足場代が補修費用より高い」という理由で躊躇(ちゅうちょ)せざるを得ない部分がたくさんありました。必要な工事をまとめて行うのはまとまった予算ができるまで……と諦めていた工事でも、分割工事が可能な無足場工法なら予算と時期に合わせて小さい工事を繰り返すことができます。

周囲への影響を抑えることができる

無足場工法は、近隣住民や建物への影響を最小限に抑えられるというメリットもあります。足場を用いた工法の場合、足場によって太陽光が遮られ、室内に光を取り入れることが難しくなるでしょう。また、足場をつたって外部から侵入しやすくなり、空き巣被害に遭(あ)うリスクもあります。さらに、台風や強風などによって足場が倒壊する恐れもあるでしょう。無足場工法なら侵入者の問題や太陽光を遮る心配もなく、足場の倒壊で近隣に迷惑をかけることもありません。

4.マンション外壁塗装工事の実施事例を紹介

ここでは、オフィスチャンプによる無足場工法を用いたマンション外壁塗装工事の実施事例をいくつか紹介します。

資産価値の維持と向上のための外壁塗装

築年数が34年のマンションで、塗り替えが必要な時期に工事をしました。最寄り駅から徒歩1分という立地だったため、資産価値の維持と向上を目的とした外壁塗装です。主に、下地補修工事・シーリング工事・塗装工事を施し、約1.5か月で工事を終えることができました。見た目も美しくなるマンションは印象が大きく変わるので、資産価値の維持と向上につながります。

必要な工事をすべて実施

1997年に建てられたマンションの大規模修繕として、外壁塗装だけでなく、タイル工事・シーリング工事・防水工事とすべての工事を実施しました。大通りに面しているマンションだったため、車の排気ガスなどで外壁がかなり汚れており、タイルの浮きも多く発生していた点が問題点です。しっかりと外壁調査を行った上で、必要な工事を選び、徹底的に劣化箇所を修繕します。外壁の汚れもなくなり、新しいマンションへと生まれ変わりました。

部分的な工事にも対応

劣化していたベントキャップの交換と、ベントキャップまわりのシーリング工事をしました。マンションは立地の環境によって劣化スピードも異なり、一部の設備などが早めに劣化することもあります。前述したように、無足場工法は部分的な工事にも対応できるので、必要な箇所だけ修繕し、費用を最小限に抑えることが可能です。今回の工事では、約2日間で済ませることができました。

現場の状況で臨機応変に対応

隣の建物との距離が近すぎるあまり、足場の設置が困難なケースです。無足場工法は狭いスペースでも人が1人入れる状況であれば採用できます。また、今回の工事現場は隣家の住民が工事に非協力だったため、塗料などが落下しないよう養生に苦労しました。現場の状況によっては、なかなかうまくいかないこともありますが、オフィスチャンプではなるべくお客様の要望に応えるため、臨機応変に対応しています。近隣住民への配慮も欠かせません。

足場をつくる予算がない

浮いたタイルが今にも落下しそうで心配だけど、足場を立てる予算がないという依頼者からのご相談です。外壁の劣化を放置していると、タイルが落下し、通行人にケガをさせてしまう恐れがあります。早急な対応が必要ということで、すぐに修繕できる無足場広報を採用しました。足場を立てる必要がないため、コストの削減はもちろん、危険箇所だけすぐに対処できるのも無足場工法のメリットです。

5.マンションの外壁塗装工事に関してよくある質問

マンションの外壁塗装工事に関する質問を5つピックアップしてみました。

Q.マンションの外壁塗装を行うタイミングは?
A.国土交通省の長期修繕計画作成ガイドラインを参照すると、外壁塗装に関する工事は12年を目安に行ったほうがいいとされています。一般的に、外壁塗装に使用する塗料の耐用年数は10年程度となっているため、約10~12年を目安に外壁塗装を行ったほうがいいでしょう。ただし、マンションの立地や環境によっては、早めに塗装を行ったほうがいいケースもあります。

Q.下地補修が必要になる状態とは?
A.外壁にひび割れが起きているケースです。ひび割れが起きている状態は、すでに外壁の下地が傷んでいる状態と考えていいでしょう。下地補修を行わずに外壁塗装をすると、すぐにひび割れが起きるなど不具合が生じてしまう恐れがあります。二度手間になってしまい、コストも倍かかる可能性があるのでしっかりと補修を施した上で外壁塗装をすることが大切です。

Q.メンテナンスを怠ると、どのような事態を引き起こすのか?
A.ひび割れが悪化したり、建物の保護ができていない状態なので外壁が劣化しやすくなったりする恐れがあります。そのほか、コケやカビ、雨漏りの発生にもつながるでしょう。特に、気をつけておきたいのは雨漏りです。雨漏りが発生すると内部構造が腐食し、マンションの耐久性が著しく低下してしまいます。

Q.無足場工法にデメリットはあるのか?
A.安全面の問題から、14階以上の高層マンションや高層ビルでは無足場工法が採用できない点です。また、無足場工法は屋上に専用機器を設置し、そこからロープにつながれた作業員が吊(つる)される形で作業することになるため、屋上にロープが設置できない場合は採用できません。

Q.無足場工法を採用する際の注意点は?
A.事前に、無足場工法が採用できるマンションか確認することです。そして、できるだけ無足場工法の実績と経験のある施工業者に依頼しましょう。無足場工法に慣れていない施工業者に依頼した結果、きちんと塗装されていなかったというトラブルが起きています。施工業者の腕によって外壁塗装の品質に大きな影響をおよぼすため、業者選びは慎重に行ってください。

まとめ

いかがでしたか? マンションの外壁塗装工事は、建物の劣化を防ぎ、美観や資産価値を維持するために必要です。10〜12年を目安にマンションの外壁塗装工事をすることで、小さな劣化や不具合にもすぐに対応できるでしょう。マンションの外壁塗装工事は費用がかかるから……と躊躇している方は、無足場工法がおすすめです。

無足場工法を採用すると、足場の設置と撤去費用が節約でき、部分的な工事や分割工事も可能になります。なお、オフィスチャンプでは自社が一から育てた職人が無足場工法で外壁工事を担当するので安全対策もバッチリです。マンションの外壁塗装工事でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。


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