モルタルのひび割れを直したい!補修方法や業者選びのコツ教えます!


モルタルの外壁・エクステリアに生じたひび割れ……「どうやって補修すればいいの」とお悩みでしょうか? モルタルは、自由に造形できるので家の外壁だけではなく、最近はDIYでエクステリアやガーデニングで使う人も増えています。けれども、モルタルは経年によりひび割れがしやいという難点があるのです。ひび割れは放置していると、雨漏りや建物の劣化につながってしまいます。早めに対処しましょう。モルタルのひび割れの原因や補修、業者選びなどの情報をご紹介します。

  1. モルタルのひび割れについて
  2. モルタルのひび割れチェック
  3. モルタルのひび割れの補修について
  4. モルタルのひび割れの補修業者選びについて
  5. モルタルのひび割れの補修に関してよくある質問

この記事を読んでいただければ、お悩みを解決に導けるでしょう。ぜひ参考にしてください。

1.モルタルのひび割れについて

モルタルのひび割れを補修する前に、まずは「そもそもモルタルとはどのようなものなのか」ということや、「どうしてひび割れしてしまうのか」「補修はしたほうがいいのか」など、基本的なことについて学びましょう。

1-1.そもそもモルタルとは?

モルタルとは、一口で説明すると「セメントに、砂や水などを混ぜたもの」です。セメント1に対して、砂を3の割合で混ぜ、水を追加して練り込んだ建築用の材料で、住宅の外壁や外構DIY(※)などに用いられます。コンクリートと混同されることが多いのですが、コンクリートはモルタルを原料とし、さらに砕いた石や砂利などを高い割合で混ぜこみ強度を高めたものです。

※外構DIY:門・車庫・カーポート・堀・柵(さく)・垣根・庭などエクステリアを自分で作ること

1-2.モルタルの特徴

モルタルの特徴は、扱いやすく自由自在に使えることです。モルタルには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

1-2-1.モルタル外壁のメリット

  • 不燃性:セメント・砂・水でできているため「不燃性」。万が一火事で炎に包まれても、有毒ガスを発生することがない
  • 強度:台風や竜巻などで飛来物が外壁を直撃しても、簡単には破損しない程度の強度がある
  • バリエーションが豊富:色や模様が豊富で、仕上げの種類もあり自由にデザインができる
  • 目地がないために美しく高級感のある仕上がりになる

1-2-2.モルタル外壁のデメリット

  • ひび割れ(クラック):経年劣化や乾燥などさまざまなことが理由でひび割れ(クラック)がしやすい
  • 粉の発生:防水加工用の塗料が経年劣化し、モルタル外壁の防水性が失われてくるとチョークの粉のようなものが発生する(チョーキング)
  • 雨水跡:雨水が壁を伝うことで雨水跡が付く
  • 浮き・剥がれ:劣化が進むとモルタル外壁の塗膜が浮き上がり剥がれることがある

1-3.モルタルのひび割れの原因とは

モルタル外壁の「ひび割れ」(クラック)の原因としては、以下のことが挙げられます。

  • 経年劣化:長年にわたる、雨・気温の変化・太陽光などの刺激によるもの
  • 乾燥:モルタル内の水分が失われ、乾燥して収縮を起こすため
  • 地震:地震による刺激を繰り返し受けた
  • 塗装工事の不手際:不十分な塗装・塗料の選択ミス・塗装の中断など人為的なもの

1-4.モルタルのひび割れの種類

モルタル外壁のひび割れは、現象の大きさや状態により「ヘアークラック」と「構造クラック」の2種類に分かれます。

1-4-1.ヘアークラック

ヘアークラックとは、髪の毛のように細いひび割れのことです。幅は0.3mm以下、深さは4mm以下の初期のクラックで、モルタル外壁の塗膜に生じます。急いで補修する必要はありませんが時々クラックが大きく(太く)なっていないか増えていないか観察しましょう。

1-4-2.構造クラック

構造クラックとは、幅0.3mm以上、深さは4mm以上のクラックです。ひび割れが大きく雨水などが侵入しやすくなります。放置しておくと外壁などのダメージが進むのでできるだけ早く補修をしましょう。

1-5.モルタルのひび割れを補修する必要性とは

モルタル外壁のひび割れはどうして補修しなければならないのでしょうか? 前項でも触れたように、モルタル外壁にひび割れが生じているのに放置してしまうとそこから雨水は侵入してしまいます。そうなると、雨漏りはもちろんのこと、建物の構造体である木材や断熱材が腐り、シミやカビも発生してしまうのです。そうなる前に補修工事をして大きなダメージを防ぐ必要があります。

2.モルタルのひび割れチェック

モルタル外壁のひび割れは、自分でもチェックできます。外壁に以下のような症状がないか、じっくりと観察してください。ひび割れの幅を計るための「クラックスケール」があると便利です。1,000円以下で、ホームセンターやインターネットなどで手軽に購入できるので1つ用意しておくといいでしょう。

2-1.構造クラックの有無と大きさ

まずは、構造クラック(幅0.3mm以上、深さは4mm以上)がないか調べましょう。特に建物の換気口の角や窓周辺などに発生しやすいので注意深く観察してください。

2-2.同じ場所に複数ある小さなひび割れ

小さいひび割れでも、同じ場所に複数できている場合は要注意です。「1メーター四方以内に3つ以上の小さなひび割れが発生しているか」を目安に観察してください。

2-3.基礎の高さいっぱいに縦(たて)に発生しているひび割れ

住宅や外壁の基礎(土台部分)の高さまで、縦(たて)に発生しているひび割れがないかチェックしてください。小さなひび割れでも見逃さないようにしましょう。

2-4.水平に走るひび割れ

外壁に、横に長く水平に走るひび割れがある場合は、施工や設計に問題を抱えていることもあります。基本的にひび割れは縦(たて)に発生することが多いのですが、ほとんどの場合は大きな悪影響を与えることはありません。しかしながら、横に長いひび割れは「基礎に大きな力がかかった」ことで生じたものです。放置はしないほうがいいでしょう。

3.モルタルのひび割れの補修について

モルタルのひび割れを発見した場合、自分で補修が可能なレベルとすぐにでもプロによる点検・補修が必要なレベルがあります。その見極め方と自分でできる補修方法などをご紹介しましょう。

3-1.自分でも補修可能なひび割れと補修方法

ヘアークラック程度のひび割れは、DIYで補修することも可能です。ホームセンターでは、さまざまな補修剤が販売されているので用途にあったものを選びましょう。

3-1-1.住宅用親水性防水剤

住宅用親水性防水剤のスプレーをひび割れに吹き付ける方法です。補修部分の汚れや油分を落とし乾燥させてから、ひび割れとその周辺にたっぷりと濡(ぬ)れるくらいまで吹き付けます。ひび割れが広範囲にある場合は、液体タイプの住宅用親水性防水剤を刷毛(はけ)で塗ってもいいでしょう。完全に乾燥したら、仕上げに塗装をしてください。

3-1-2.シーリング(穴埋め材)

ひび割れの幅が1mm以上あるような場合は、シーリング(穴埋め材)を使って補修します。シーリングにはいくつか種類があるので、扱いやすさや乾燥時間などを基準に選んでください。

  • アクリル系穴埋め材:水性で伸びがいいため初心者にも扱いやすい。乾燥には1日〜1日半かかり耐久性はやや劣る
  • ウレタン系穴埋め材:乾燥時間は4時間、完全硬化までは1週間かかるものの、耐久性が高い。上から塗料を塗り保護する必要がある。
  • 変成シリコン系穴埋め材:乾燥時間は5時間程度で、耐候性に優れ劣化にも強い。
  • 樹脂セメント系穴埋め材:乾きづらいが、湿気がある場所でも使用できる

3-2.プロに依頼したほうがいい症状

ひび割れの幅が3mm以上の場合は、外壁の下地や構造部分に悪影響を及ぼしている可能性も大です。また、ひび割れのほかにも、塗装の浮き上がりや剥がれがある場合も、素人のDIYでは修理は不可能でしょう。プロに調査・診断・補修を依頼してください。

4.モルタルのひび割れの補修業者選びについて

補修業者をインターネットで検索すると、たくさん見つかるので何を基準に選んでいいのか迷ってしまいます。そこで、上手な業者の選び方や補修工事、注意点などについてご紹介しましょう。

4-1.補修業者選びのポイント

モルタルのひび割れ補修を得意としているのは、主に外壁塗装や外壁リフォームを行っている業者です。信頼ができる、腕のいい業者を選ぶためには、ホームページなどで以下のポイントをチェックしてください。

  • 外壁塗装のキャリアがある
  • 施工の技術が高い
  • 料金設定が明確
  • 施工の説明をしてくれる
  • 対応がスピーディー
  • アフターメンテナンスがある
  • 無料で見積もりをしてくれる

4-2.補修工事費用の節約方法とは?

モルタル外壁の補修工事費用をできるだけ節約するには、「足場を組まない工事」が可能な業者を選ぶという方法があります。外壁の補修や塗装などは、場所によっては足場を組んでから行うことも多いのですが時間と費用がかかるのです。足場を組まない「無足場工法」なら費用を大幅に削減できます。
オフィスチャンプは、無足場工法で定評のある外壁リフォーム会社です。施工例費用などをご紹介していますのでごらんください。

4-3.補修工事について

モルタルの補修工事は、ひび割れの症状によっても異なります。構造クラックの補修方法として代表的な「Uカットシール充てん工法」をご紹介しましょう。

  1. ダイヤモンドカッターなど専用の機材で、ひび割れ部分を「U字」にカット(※1)する
  2. ホコリを掃除度にコーキングプライマー(※2)を塗布
  3. モルタル壁よりも少し低くコーキングで穴埋めし表面を平らにする
  4. 接着剤を塗り、既存の外壁の高さに合わせて防水モルタルを塗り平らにする
  5. 補修部分と既存の外壁の色が合うように、塗装を施す

※1「U字」にカット:ひび割れの内部はがた付きがあり、コーキング剤が均等に行き渡らないため同じ深さになるようU字にカットする。V字カット工法もあるが、U字のほうが体積をより大きくとれるため現在は主流になっている。

※2コーキングプライマー:コーキング(穴埋め材)の前の下塗り材。DIYのわずかな補修程度では不要だが経年で安定した接着性を得るために必要

4-4.DIY補修で気を付けたいこと

補修工事費用がもったいないので、できるだけDIYで補修して節約したいという人は多いでしょう。けれども、基本的にはヘアークラック以外は、プロによる診断・補修を依頼するほうがおすすめです。軽いひび割れでも、実は内部でダメージが広がっていることもあり、素人には判断が付きかねます。ダメージが進行していると補修も大がかりになり、費用も高額になってしまうのです。補修工事費用を節約する一番の方法は、早めの補修点検を行うことに尽きるといえるでしょう。

5.モルタルのひび割れの補修に関してよくある質問

モルタルのひび割れや補修に関するよくある質問を集めてみました。ぜひ参考にしてください。

Q.モルタルのひび割れ補修を業者に依頼したいのですが補修跡は目立他ないようにできますか?
A.業者は、ひび割れを補修したあと、外壁と合わせた色の塗装で仕上げるので目立つことはほとんどありません。心配な場合は、業者に施工例の写真などを見せてもらうといいでしょう。

Q.外装を補修する業者の中には悪徳な外装業者がいると聞きましたがどのような業者ですか?
A.いきなり飛び込みで営業をかける・「早く補修工事をしないと大変ですよ」と脅す・しつこく契約を迫るなどの業者にはご注意ください。きっぱりと断ることをおすすめします。

Q.ひび割れの点検や補修工事の料金を知りたいのです。業者にまずは見積もりだけ依頼することは可能でしょうか?
A.オフィスチャンプでは、見積もりや現場の下見を無料で行っています。補修工事の料金見積もりを出したあとに、しつこく契約をお願いするようなこともありません。お気軽にこちらをご利用ください。

Q.無足場工法のメリットは何ですか?
A.まず足場を組んだり解体したりする作業が不要なので工事期間が短くなり費用も格段に安くなることが挙げられます。また、足場を悪用して部外者が不法侵入する犯罪も報告されていますが足場がなければその心配もありません。オフィスチャンプでは、無足場工法により外壁下地補修工事を行っています。詳しくはこちらをごらんください。

Q.モルタル外壁でひび割れしやすい場所はありますか?
A.代表的な場所をご紹介しましょう。注意して観察してください。

  • 窓や排気口などの上下
  • 壁の中央
  • 増改築時のつなぎ目
  • 基礎部分

まとめ

いかがでしたか。モルタルの特徴とともに、「ひび割れ」の原因や補修の必要性などをご紹介しました。モルタルは、自由自在にデザインでき、扱いやすいので外構DIYでも人気の素材です。けれども、経年とともに「ひび割れ」が生じてしまうのが難点!できるだけ、こまめにダメージのチェックをして、もし小さなひび割れを見つけたら早いうちに自分で補修を試みてください。そして、思ったより深め・大きめのひび割れを見つけたら、放置はせずにプロに点検・補修をお願いしましょう。「4-1.補修業者選びのポイント」を参考に、外装補修工事のキャリアのある、信頼できる業者を選んでくださいね。


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